2012年2月2日木曜日

■中国のギフト市場9.7兆円規模…「高雅な賄賂」は今も健在(2)


中国のギフト市場9.7兆円規模…「高雅な賄賂」は今も健在(2)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0201&f=national_0201_073.shtml
2012/02/01(水) 11:25
  
 中国政府の統計局、商務部、さらに業界関連の数字を分析すると、中国の「ギフト用品市場」は8000億元(約9兆6840億日本円)規模と見なせるという。歴史的な通念が大きくかかわっているが、「中華の外」から見れば、いかにも異様だ。さらに、本来は「誠意をあらわす社会的通念」だったギフトが、腐敗の温床にもなっている。

 ギフト用品には「流行」もある。マンション購入ブームに火が着いた5年前には、寝室用品、家電、キッチン用品が引っ張りだこだった。現在では撮影機やカメラ、電子ブック、フラットテレビが人気の品だ。張執行院長によると、ITメーカーの漢王科技では、エンドユーザー向け商品の6割が「ギフト用」として売れているという。

 ギフト市場では、購入者が「自分自身のためには買えない高額商品」を買う傾向が強い。贈る相手に対して、自分の地位の高さをアピールでき、同時に相手に対す“敬意”を表すことができるからだ。結局は大きなリターンを狙う「経済活動」にほかならない。

 各種プリペイドカードも人気の品だ。外食用、アパレル商品購入、健康施設利用など、さまざまな種類がある。2011年の年末には、プリペイドカードの販売店が大盛況だった。多くは法人の購入で、数百から1000枚以上を購入した。「ギフト用」としか考えられない。

 中国共産党は、幹部党員が正当とみなされる理由なくして「礼品」を受け取ることを禁止している。処分・処罰を寛大にすることを条件に「受け取ったものを提出するように」と指示する場合があるが、2011年には全国で4万人以上の党員がプリペイドカード3億8600万元(46億7300万日本円)分を提出した。

 「礼品」をもらって、現実的な意味で「困惑」する場合がある。個人や家族ではとても消費しきれない量になるからだ。そのため、「礼品」については「買い取り制度」も確立しつつある。ニーズに応じてきめ細かな“サービス”を充実させる、業界側の努力といえよう。

 元旦は春節など「贈答の季節」になると、酒やたばこを扱う商店が一斉に「商品の高価買い取り」をアピールする。茶葉や保健品も同様だ。高級酒の場合、買い取り価格は定価の60%-80%。日持ちがする商品なので、商店は改めて別の客に販売する。中国政府が実現しようと腐心している“省資源・循環型経済”が、この分野ではすでに成立している。



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