2012年3月23日金曜日

■【上海ブログ】ウェイトレスの呼び方変遷「小姐」「服務員」「小姑娘」



【上海ブログ】ウェイトレスの呼び方変遷「小姐」「服務員」「小姑娘」
2012/03/22(木) 15:35
 
 私が南京に留学していた頃、90年代にはレストランなどのウェイトレスは「小姐」と呼んでいた。記憶が正しければ、学生の貧乏旅行で中国全国を回った際も、これは共通していたと思う。

 21世紀に入って、もう少し進んで2008年の北京オリンピック前後だったかもしれないが、久しぶりに行った中国出張で、ウェイトレスを「小姐」と呼ぶ習慣は綺麗になくなっていた。そこで登場していたのが「服務員」だ。

 再登場と言ったほうが良いかもしれない。「服務員」は字面から見てもおそらく「革命同志言葉」であり、昔から使われていたはずだ。レストランに限らず、列車の乗務員や 百貨店の店員などにも、今でも使われる。

 「服務員」は男女ともに使えるので、ウェイトレスに限らず、ウェイターにも有効であり、非常に便利だ。上海においては、今でも「服務員」という人が多く、私自身も使用している。

 「小姐」が使われなくなったのは、おそらくではあるが、水商売の女性を連想させる雰囲気が出来上がってきたからかと思われる。普通のお店のウェイトレスに使うのは失礼、という感覚からではないだろうか。

 それを言うならば、「小姐」と普通に使われていた頃から、「小姐」にはそう言う意味合いがあったはずなのだが、私個人として当時、ウェイトレスの「小姐」から「服務員」の転換があまりにも劇的に感じられたので、なんとか理由付けしようとしているのだろう。

 「小姐」が使われなくなり、「服務員」が浸透した当時、上海かどこかのレストランで、中国の方々と会食している時に、別のテーブルのお客が大声で「小姐」と叫んで、ウェイトレスを呼んでいた。ざわついたレストランが一瞬、水を打ったように静かになり、その後また何事も無かったようにざわつき始めたものの、一部では失笑が起きていた。「おのぼりさんか」というような言葉も聞かれた。

 もちろん「小姐」は水商売の女性以外にも、今でも普通の意味で普通に使われている。今でもウェイトレスを「小姐」と呼ぶ人もいる。しかも、一頃に比べて増えているような気がする。

 さて、最近新たに登場したのが「小姑娘」だ。最近新登場はあくまでも私の個人的な感覚であり、一部では根強く使われていた可能性は否定できない。ただし、最近本当によく聞くようになった。

 先日、中国の方と会食していると、その人(上海人、女性、80後)が普通に「小姑娘」と呼んでいた。いい機会だったので、ウェイトレスの呼び名の変遷について感想を聞いてみた。

 答えはあっけなくて、「なんとなく」というもの。。現地の人にとってみればそんなものだろう。ただその人曰く、「“服務員”だと少し昔っぽくて」という。少し前から、今でも多くの人が「服務員」とは呼んでいるのだが、人によって、昔の響きがよかったり、ダサく感じたりし始めているのかもしれない。

 「小姐」も「小姑娘」もどちらも「お嬢さん」「娘さん」などの意味だ。こうしたものは地方差などもあるので一概には言えないと思うが、ウェイトレスへの呼びかけとして「小姑娘」が普及するのかどうか、確認を進めたいと思う。私個人は当面、「服務員」を使うことになると思うが。




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