2012年4月20日金曜日

■海外航空会社 日本路線拡充、サービス強化 円高で日本人客に照準


海外航空会社 日本路線拡充、サービス強化 円高で日本人客に照準
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120420/bsd1204200023000-n1.htm
2012.4.20 00:23

 東日本大震災の影響で運休、減便が続いていた海外の航空会社が、相次いで日本路線を拡充したり、サービスを強化したりしている。原発事故による風評被害は払拭されず、訪日観光客の回復が遅れる中、各社とも円高で海外旅行熱が高まる日本人観光客をターゲットに位置付けたビジネス展開に乗り出した。

 米航空会社の中で最多の日本発着便を運航するデルタ航空は、震災で昨年9月から運休していた羽田-デトロイトを27日から再開。日本路線では、エコノミークラスの座席幅を広くした新型シートを順次導入し、快適性を向上させる。

 ハワイやグアムなど日本発着のリゾート路線の平均利用率は8割を超え、同社は「レジャー需要は震災後も落ち込んでおらず、今後も好調に推移する」とみる。

 シンガポール航空は昨年10月末から、減便していた日本路線を震災前の体制に戻しており、「(従業員に対して)日本文化について講習するなど、コミュニケーション能力を向上させる」(同社)と意気込む。

 このほか3月下旬には、マレーシア航空が成田-ロサンゼルス線を新規就航。トルコ航空も成田-イスタンブール線を週6便から7便に増便した。ガルーダインドネシア航空は4月28日から、羽田からデンパサール(インドネシア)の直行便を開設する。

 成田空港によると、今年3月末からの国際線夏ダイヤの週間発着回数は、震災直後の昨年4月と比べ約9%増となった。「震災以降の海外航空会社による減便や運休がようやく回復してきた」(同空港)と、今後の海外勢の進出に期待する。

 海外航空各社が日本路線を拡充する背景には、成田の発着枠増加や羽田空港の国際化の加速がある。

 成田は3月末からの夏ダイヤで発着枠を年間23万5千回から25万回に拡大、羽田も今後増加する予定で、「発着枠の権益を得たい航空会社の動きが活発化している」(大手航空会社)という。



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