2012年5月21日月曜日

■危ない!中国人が好きな日本「精品」 虎視眈々と狙う消費大国


危ない!中国人が好きな日本「精品」 虎視眈々と狙う消費大国
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120321/biz12032113030006-n1.htm
2012.3.21 12:58

「日本精品」? 「日本製品」の変換ミスではない。今、中国で日本精品という言葉が広がりつつあるという。この言葉を考案したのは中国百貨商業協会の楚修斎会長である。

中国百貨商業協会とは中国全土1万2000社のデパートやスーパーを率いる中国最大の商業組合。その会長が自ら高品質商品という意味で「精品」という言葉を考え、日本製品に与えた。「精品」は一般的な中国語ではないという。しかし中国人なら誰でもその字面を見て品質の高い製品のことだと理解できるそうだ。

確かな技術力、洗練されたデザイン、信頼性と付加価値の高いニッポンブランドの商品を日本精品と呼ぶことにしたわけだ。楚会長は今年8月、上海で中国全土の大手百貨店の仕入れ担当者と日本のメーカー営業担当者の商談会「日本精品展」を企画している。

「日本でもそうであるように、中国でも日本が好きな人も嫌いな人もいます」と、楚会長は言う。とはいえ、大半の中国人がメード・イン・ジャパン製品を高品質の代名詞として認識しているのも事実だそうだ。

特筆すべきは、この日本精品展、日本側が企画し中国側に売り込んだのではなく、中国側が企画・主催するという点だ。では、日本人は中国百貨商業協会や中国の消費者が日本製品に対して抱くこの認識をどうとらえるべきなのか?

「いろいろ難問は吹っかけてくるが、結局は中国人は優秀な日本製品を買い続けるだろう」などと甘い考えでは、危ない。

若い読者には信じられないだろうが、50年前にはメード・イン・ジャパンのレッテルは世界では「安かろう、悪かろう」の代名詞だったのだ。勤勉な日本人と日本企業の努力もあって、今ではメード・イン・ジャパンといえばどこの国でも高性能、高品質の代名詞になった。

しかしわれわれが努力の継続を惜しめば、中国製品やインド製品にたちまち追いつかれるのは自明の理である。

日本のメーカーは「今、日本製品好きの中国人が増えているようだから、自社製品を売り込む大チャンス到来」などと単純に認識すべきではない。むしろ、中国消費者の期待以上の製品を提供して彼らに応えよう、というくらいの気概を持つべきだと思う。

中国は経済成長率の目標を8%台から7.5%に下げ、「国の富より民の富」のスローガンの下に内需拡大を目指すという。日本としては「世界の工場」から「世界の市場」、つまり消費大国に脱皮しようとしている隣国のこの機会を逃す手はない。

過去にばかりとらわれずに、未来を向いて、したたかに、この「中国特需」を日本経済復活の起爆剤として利用するくらいの戦略を構築しないならば、わが国の未来は非常にまずいことになる。


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