2012年7月5日木曜日

■70、80代の老人たちが年商2億円超に成功させたビッグビジネスの物語が映画に!


70、80代の老人たちが年商2億円超に成功させたビッグビジネスの物語が映画に!
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0705&f=entertainment_0705_033.shtml
2012/07/05(木) 17:04
       
老人たちが「葉っぱ」ビジネスを成功させた実話を基にした映画『人生、いろどり』の完成披露試写会が7月4日にスペースFS汐留で行われ、キャストの吉行和子、富司純子、中尾ミエ、そし御法川修監督が舞台挨拶を行った。

同作は、過疎化が進む四国で一番小さな町・徳島県上勝町を舞台に、それまで誰も見向きもしなかった葉っぱを料理を飾る「つまもの」として商品化、年商2億円以上を稼ぎ出すビジネスへと成長させる様子を描写。主戦力となった70代、80代の女性たちが町を蘇らせ、生き生きと変化していく姿が感動を呼ぶ。

富司は「以前。テレビ番組で葉っぱビジネスのことを見ていて、働いている人たちは人生を楽しく生きてるなと思っていたので、映画のお話をいただいて『ぜひ!』と思いました」と出演についてコメント。

中尾は「自分は年齢的にはまだ早いのではと思っていましたが、世間的にはそのくらいなのかなって」と笑い、「撮影に参加して、得ることがとても多かった」と振り返った。

一方、吉行は自らの役柄について「何も考えないで生きてきて、70歳になって初めて仕事をし、通帳を作って自分の足で歩き始めました。たいてはそうなると夫が邪魔になって熟年離婚なんてこともありますが、(演じた)薫は元気のない旦那さんを引っ張って一緒に幸せになろうとするところがすばらしい」と話していた。

最後に御法川監督が「若さやピュアさを良しとするよりも、経験を積んだからこその美しさを実感していただきたい」と、作品に込めた思いをアピールしていた。

『人生、いろどり』は9月よりシネスイッチ銀座ほかにて全国順次公開される。(情報提供:MOVIE Collection [ムビコレ])



■「健やかさ」を新たな形で取り戻す時代へ
http://www.insightnow.jp/article/6969
2012年1月31日 10:54村山 昇

 時代が喪失しているものの中で1つ大事なもの挙げるとすれば、それは「健(すこ)やかさ」だ。「健やかさ」などという普遍的だが退屈な価値で注目・支持を集めるのはラクな仕事ではないが、爛熟から凋落のコースを変えるには不可欠ものだ。

アメリカのロックバンド、イーグルスを率いたドン・ヘンリーは、時代を見る目を持って、「喪失」を見事に歌うミュージシャンだったように思う。

『ホテル・カリフォルニア』の中に出てくる有名な一節───
“We haven't had that spirit here since nineteen sixty nine.”
(支配人に自分の好みのワインを注文するのだが…)
「あいにくそのようなお酒(精神)は1969年以降ご用意しておりません」。

ここに出てくる「spirit(スピリット)」は、「酒」と「魂・精神」との掛け言葉になっている。伝説のウッドストックコンサート開催に象徴される1969年以降、アメリカは爛熟した物質文明・商業主義の中で、何か大事な魂(スピリット)を失ってしまった───そんな憂いを彼はこの歌詞の裏に込めた。

また、ドン・ヘンリーは、引き続き1990年にブルース・ホンズビーとの共作による『The End of the Innocence』でもグラミー賞を受賞した。「イノセンス=無邪気さ・無垢であること」の終わりを歌ったこの曲は、やはり時代に対するメッセージ性を感じさせる。

* * * * *

さて、時代が喪失しているものはさまざま指摘できるだろうが、私がその中で1つ挙げるとすれば、それは「健(すこ)やかさ」だ。私がここで言う「健やかさ」とは、次のような意味合いである。

○生き生きと強いこと
○素直であること
○明るく開けていること
○善的なことに向かっていること
○自然と調和していること

現代社会が抱える問題の多くは、「反・健やかさ」あるいは「離・健やかさ」の力が増長、圧迫、堆積して起こっているように私には思える。「健やかさ」というのは、レトロで野暮ったい観念だろうか。いや私は、こういう時代だからこそ、逆に清新であると感じる。

健やかな身体、健やかな心、健やかな思考、健やかな生活、健やかな社会。
健やかな詩、健やかな絵、健やかな物語、健やかな食べ物、健やかな会話。

……こういったものは、ほんとうのところ、いつの時代にあっても人びとが求めたいものだ。しかし、普遍的なものほど退屈になりやすい欠点がある。問題はいかにそれを新しい気持ちで、新しい形にして求めていくかだ。

私たちはブータン国王夫妻が来日したとき、その国が「国民総幸福量」を指標にして国づくりを行っていることをうらやましく思った。また、映画『ALWAYS三丁目の夕日』を観て、古き良き昭和の日を懐かしんだりもする。私たちはこうした「健やかさ」に触れて、自分たちは、もうそこには戻れないんだと溜息をつく。しかし、いま大事なのは、いろいろなことに対し、平成ニッポンの「健やかさ」を新しい形で生み出すことは可能ではないかと考える「健やかさ」である。少なくともそうしなければ、この国の21世紀は開けてこないのだ。

例えば、宮崎駿監督のアニメーション映画はひとつの「健やかさ」の作品表現かもしれない。グリーンツーリズムや日本の“おもてなし”も旅行業界での「健やかさ」価値の体現かもしれない。「無印良品」も、商品づくりの思想のなかに「健やかさ」という一本の軸が通っているように思える。“ロハス”や“スローライフ”も「健やかさ」と通底している。また、ビジネス書としてベストセラーになった『日本でいちばん大切にしたい会社』(坂本光司著)の中には、それこそ「健やかさ」を保った企業の話がたくさん出てくる。

世の中の商品・サービス・芸術が、刺激性・中毒性を増さなければ振り向かれない潮流にあって、「健やかさ」などという普遍的だが退屈な価値で支持を集めるのはラクな仕事ではない。
しかし、「健やかさ」を蘇生する作業を怠れば、歴史上、多くの爛熟しきった社会がたどった道と同じ道を私たちも進んでいくことになりかねない。

私は企業の研修現場で仕事観の醸成教育をやる身であるが、プログラム開発のテーマに据えているのは、次のようなことである。

・「成功のキャリア」から「健やかなキャリア」へ
・「勝ち組/負け組の生き方」から「自分らしくを開く生き方」へ。
・「得点の競争で疲れる職場」から「知恵の競創が面白い職場」へ。
(“競創”とは創造性を競うこと)

1人1人の仕事・働く意識が健やかになる。1つ1つの職場が健やかになる。私自身、そのための教育はとても大事な仕事であると自覚している。

再び名曲『ホテル・カリフォルニア』に戻って。
ドン・ヘンリーは最後の部分でこう歌う───

“We are all just prisoners here, of our own device.”
俺たちはみんなここの囚人さ、自らが仕掛けた罠にかかって。

“You can check out any time you like, but you can never leave.”
チェックアウトしようと思えばいつでもできるのに、決してここを出ていけないのさ。

「ホテル・カリフォルニア」という「喪失の園」から抜け出られないのは歌の世界だが、現実世界の私たちは、しっかりと「健やかさ」を取り戻し、自らの罠にかからないようにしたい。



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