欧州危機で変わるメード・イン・チャイナ、「高品質路線」への転換図る―中国紙
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2012年8月24日 8時45分
2012年8月23日、欧州危機で存続の危機に直面している現地のメード・イン・チャイナが安物路線から脱却しようとしている。第一財経日報が伝えた。
イタリア・ローマのヴィットーリオ広場付近には、中国人貿易商が経営する店が軒を連ねている。中国国内に生産基地を構える義烏青禾服飾有限公司もそのうちの1つ。100平方メートルを超える店舗にはTシャツやネクタイなどのメード・イン・チャイナが並ぶ。店員の珍(ジェン)さんはイタリア在住10数年。「欧州危機の影響でさっぱり売れなくなりました」と話す。
イタリアの華字紙・欧華連合時報の方曼(ファン・マン)社長によると、イタリア在住の中国人の多くは商売上手で知られる浙江省温州市の出身。1990年代初めに移住が始まった。最初は飲食店の経営、そのうち家族や同郷を呼び寄せ、アパレル貿易を手掛けるように。最盛期は1993年~94年。当時、メード・イン・チャイナの服は飛ぶように売れた。
だが、欧州危機によりイタリアの失業率は10%に上昇。しわ寄せはイタリア企業全体の8割を占める中小企業にもろに押し寄せてきた。珍さんは「売上は急激に減少しています。昨年はコンテナ10~20個分が売れましたが、今年は3~4個分にとどまるでしょう。売れ残った分は半額で処分します」と浮かない顔だ。
ローマでは白菜1kgあたり1ユーロ(約98円)。これに対し、珍さんの店の綿100%Tシャツの卸価格は2~3ユーロ(約197円~約296円)、ネクタイは1ユーロ前後だ。毎月の店の賃貸料2800ユーロ(約27万円)を払うのもやっとの状態。「いっそのこと店を畳んだ方がよいかもしれない」と珍さんは話す。
中国国内の生産コストは上昇を続け、外国からのオーダーは減る一方。義烏青禾の金国[火韋](ジン・グオウェイ)社長は「高級路線への変更」か「高級ブランドのOEM生産」へのくら替えを検討中だ。「安物ばかり扱っていては長く続かないと思います。高品質路線に転向しなければ、会社がつぶれるのも時間の問題でしょう」と危機感を募らせている。
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