2012年8月15日水曜日

■中国製品で溢れかえる日本、日本ブランドとして販売


中国製品で溢れかえる日本、日本ブランドとして販売
http://j.people.com.cn/94476/7908932.html
「人民網日本語版」2012年8月14日

 GDP世界3位、質にうるさいとされている日本人は、さまざまな中国製品に囲まれて暮らしている。衣食住から、日本が誇りとする家電やIT等のハイテク分野に至るまで、中国製品で溢れかえっているのだ。格差の広がる日本社会において、中・低所得者層は、中国製品が物価を引き下げ、暮らしの選択肢を豊かにしていると感じている。金陵晩報が伝えた。

 しかし隣国の中国も得意になってはいられない。シャープやソニー等の業績は低迷しており、「失われた20年」から脱出していないが、日本は現在も世界ハイテク製造業のバリューチェーンでトップの地位を占めている。その一方で、中国企業は仕事を受注する「アルバイター」という地位に甘んじている。日本は財団により、中国の数万社の企業の背後で驚異的な力を維持しており、電子情報・製鉄・自動車などの各産業で強い発言権を持っている。

 中国製品は日本で、どのような長所と短所を持っているのだろうか。中国はいかに競合・提携の中で中国ブランドを樹立し、世界の消費者から尊敬を勝ち取るべきか。本紙記者はこれらの問題について、GMC(Global Manufacturer Certificate)と共同で7月6日から12日にかけて、日本で「メイド・イン・チャイナ」を探る取材を行った。東京・大阪・京都等の日本の主要都市で、記者は現地の消費者、中日の企業家、貿易研究専門家とマンツーマンの交流を行い、中国製品の日本での成功と失敗、困難と克服、知られざる物語を聞き知った。

 日本の製品のうち、メイド・イン・チャイナが占める比率は、どの程度に達しているのだろうか。それは余りにも多く、しかも毎日増加し続けているため、正確なデータは誰も知らない。

 ◆日本一の大富豪にとっての中国製

 日本取材中、記者は次に紹介する話を聞き知った。中国人の女性が日本旅行中、現地でハローキティの商品を購入したいとガイドに申し出た。彼女は日本でしか本物が手に入らないと思ったのだ。しかしガイドは、ハローキティのほとんどが中国製であると答えた。

 7月7日、記者は世界で最も賑やかなビジネス街と呼ばれる、銀座の歩行者天国を訪れた。日本で有名な洋服の青山、7階建てのユニクロ旗艦店を取材した結果、両者の販売する衣料品のすべてが中国製であることが明らかになった。ユニクロは割引セール中で、一部の衣料品は中国よりも安く販売されていたため、1人数着購入して帰った。

 「日本人の80%がユニクロの衣料品を1着以上持ち、ユニクロの全商品が中国で製造されている」と言われている。これは不思議なことではない。日本一の大富豪と称されるファーストリテイリングの柳井正社長は独自の視点を持ち、一般人の消費の中からビジネスチャンスをつかみとった。柳井社長は早くから中国に進出し、低コストの生産に成功した。今年上半期の業績はやや低迷したが、強気の柳井社長は日本で高い声望を維持している。

 東京のガイドは記者に対して、「日本は不景気が続いており、人件費も高額なため、スーパーや大売り場にかぎらず、高級デパートにも多くの中国製品が並べられている。中国製品は人件費も原材料も安いため、高い競争力を持つ」と語った。

 しかしガイドはまた、「中国で製造されている多くの高級品は、中国ブランドとしてではなく、日本もしくはその他の国家のブランドとして販売されている。洋服の青山はその典型的な例で、実際にはメイド・イン・チャイナであるにも関わらず、多くの日本人に喜ばれている」と続けた。

◆心斎橋、中国製品街に

 訪日中、記者は東京・大阪・京都で、スーパー・家電売場・ビジネス街を訪れ、日本の一般人がどのような中国製品を購入しているか取材した。

 ある調査結果によると、衣料品・家電・家具・百貨・金属・日用品から、果物・野菜等の食品に至るまで、数えきれないほどの中国製品が存在している。その多くはコストパフォーマンスが高く、実用的でシンプルだ。中には斬新かつおしゃれなデザインにより、日本人の間で高い人気を持つ商品もある。

 大阪の心斎橋の両側には多くの安売り店があり、靴下・玩具・腕時計・携帯電話等の生活用品を販売している。現地のガイドは記者に対して、「心斎橋のほとんどの商品は中国製で、価格も安い。そのため多くの人がここを訪れ、連日大賑わいとなっている」と述べた。

 ガイドは、「心斎橋では、化粧品店とお茶専門店で販売されている商品だけが日本製だ。日本に輸出された中国製品は、価格が安いだけでなく、高い品質を誇り、日本人消費者から喜ばれている。靴下は中国国内で販売されているものより品質が良く、長持ちする」と冗談を交えつつ語った。

 ◆中国製品、外国ブランドとして販売

 関連の統計データによると、日本市場で販売されているパソコン・携帯電話・カメラ・プリンター・iPhoneの部品等の電化製品は、その半数が中国で生産されているという。しかしこれらの製品はロゴ無しの状態で日本に輸出されている。これらの製品は、日本やその他の国家のブランドとして販売されており、いわば「外国の皮」だけを借りているのだ。

 記者は7月11日、関西地方の家電大手・ジョーシンの本社を訪れ、ジョーシン日本橋1ばん館を視察した。上新電機の担当者は、「売り場で販売されている多くの家電の部品は、すべて中国で生産されたものだが、中国ブランドの商品は取り扱っていない」と語った。

 記者が「ハイアールの家電は販売していないのか」と質問すると、担当者はアクアの洗濯機と冷蔵庫を紹介し、「ハイアールが三洋電機を買収したが、当店はハイアールではなく、日本のアクアだけを取り扱っている」と述べた。アクアの洗濯機と冷蔵庫には、確かにハイアールのロゴマークがなかった。

 これは中国にとってきまりが悪い、悲劇的といっても過言ではない状況だ。日本でこれほど多くの中国製品を目にしたのに、中国ブランドを目にすることはなかった。家電売場にハイアールがあると思っていたのだが、話によるとハイアールの家電は日本での売れ行きが低迷しているという。ハイアールは三洋の白物家電事業を買収し、アクアにより日本市場を開拓しようとしているのだ。



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