「癒やされたい」霊場巡りツアー人気 敷居低く、お試し価格も
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2012/08/17 16:39
全国の霊場を巡るツアーの人気がじわりと高まっている。リピーターの増加に加え、東日本大震災をきっかけに信仰に興味を持つ人が増えているためだ。旅行各社はツアーの本数を増やしたり、格安料金を設定したりして、利用者の裾野拡大を図っている。
8月上旬の早朝、東京駅周辺はバスツアーの出発客でにぎわっていた。阪急交通社が実施する坂東三十三観音霊場巡りのツアーバスは、高齢者を中心に満員だった。1人で参加した東京都文京区の主婦(61)は「信心深いわけではない。スタンプラリーをやる感覚」と屈託がない。中学時代の同級生3人グループで参加した東京都府中市の主婦、関文代さん(69)は「東日本大震災が起きたことで自分の根っこを知りたくなった」と話す。
人気の原因について、同社の担当者は「震災後の不透明な時代に『癒やされたい』と感じる人が多いのでは」と分析する。
同社によると、今年4~7月の四国八十八カ所(お遍路)などの霊場巡りツアーの参加者は一昨年同期比で約30%増となり、震災による影響を払拭した。60歳以上の参加者が約8割を占め、1人で参加するケースが多いのも特徴だ。
関東近辺では神奈川県鎌倉市の安養院などを訪ねる坂東三十三観音霊場巡りツアーに加え、今年1月から秩父三十四観音霊場巡りツアーを新設した。1日3~5カ所の霊場を訪ねる日帰り日程(全10回実施)で、第1回の料金を3990円という「お試し価格」で提供、「霊場巡りの敷居を低くした」(同社)という。
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業界最大手のJTBは、昨年から首都圏発着のお遍路ツアーを始め、今年4~7月の参加者が前年同期比1割弱増えた。お遍路ツアーを27年間開催しているクラブツーリズムは、ツアーの本数を年々増やしており、今年のツアー参加者は前年比約3割増を見込む。同社は「リピーターが増えているほか、今年は順路を逆回りする『逆うち』に御利益がある年なので、参加者が多い」と分析している。
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