2012年9月19日水曜日

■指名激減 中国エステ嬢嘆く


指名激減 中国エステ嬢嘆く
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20120919-1019540.html
[2012年9月19日9時21分 紙面から]

 中国各地で発生した反日デモが、都内のアジアンエステ店にまで影響を及ぼしていることが18日、分かった。東京・上野のアジアンエステ店では、今月15日の反日デモ以降、中国人女性の指名と売り上げが激減。同店に勤務する北京出身の女性(25)は「これまで1日5人以上の指名があったのに、先週のデモが発生してからゼロになった」と嘆いた。また、JR池袋駅近くのエステ店の中国人店長(35)は「1日の客数が、約3割減ったよ」と肩を落としている。

 中国の反日デモが、日本の風俗業界で働く中国人女性の足を引っ張っている。JR上野駅から徒歩5分。歓楽街にあるエステ店前では、中国や韓国人女性ら計4人が「お兄さん、マッサージどうですか? 気持ちいいよ」と、行き交う男性に声をかけていた。その中の1人の北京出身の女性(25)は「反日デモが生活を変えた。1日5人以上の指名があったのに、デモが発生してからゼロになったよ」と落胆した様子を見せた。

 同店は、08年にオープン。現在は、中国人女性10人に韓国や台湾人女性10人の計20人が在籍しており、北京の女性は3カ月連続で同店NO・1だったという。女性は「1回の指名で1000円のキャッシュバックがあって、毎月7万円ぐらい北京の両親へ仕送りしてた。だけど、デモが発生してから指名がないから、今月は、ほとんど仕送りが出来ない。デモ隊も日本で働く中国人のことを考えてほしいよ」と声を震わせた。

 男性店長によると、同店の給料システムは、基本給+歩合制(指名料)という。店長は「基本給は具体的には言えませんが、指名料の方が基本給を上回る人もいます」と説明した。さらに「反日デモ以降は、お客さんが中国人を避け、韓国人を指名するようになりました。客数も1日平均60人程度でしたが、40人ぐらいまで減少しました。反中感情が高まっているんですかね」と複雑な心境を語った。また、同店の福建省出身の20代女性は、両親の「帰国命令」があり一時帰国したという。

 一方、数十店以上の風俗店が密集する池袋中華街。その中にある某エステ店の中国人店長(35)は「1日50人の客が、先週末から30人程度まで減ったよ。この状態が続けば、従業員の解雇や中国人の割引などを検討しないといけない」と危機感を募らせた。同店近くを歩いていた男性会社員(35)は「尖閣問題が収束するまでは行けないよ」と、足早に去った。【峯岸佑樹】

 ◆アジアンエステ 女性の出身地によって中国式、台湾式、韓国式、タイ式などと称する。店舗型と無店舗出張型があるが現在、性的サービスをしている店舗型エステは、中国式が目立つ。経営者が中国人で、エステ嬢が韓国人という“混合型”まである。中国式は、健全なマッサージのみの店と性交を含む性的サービスがある店に分かれる。後者は性風俗営業に該当するため、しばしば風営法違反容疑で摘発される。韓国式などほかのエステもかつて性的サービスをしていた店があったが、摘発などで激減した。一方、中国式は依然、各地で多くの店舗が違法営業を続け“無法状態”となっている。路上違法客引きも目立ち、1万円程度の料金で性交行為をする店も多数ある。



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