2012年9月20日木曜日

■尖閣問題:日本の観光産業に打撃も、中国当局が日本ツアーのキャンセル命じる


尖閣問題:日本の観光産業に打撃も、中国当局が日本ツアーのキャンセル命じる
http://jp.ibtimes.com/articles/35249/20120920/407777.htm
2012年9月20日 09時43分 Mark Johanson

 中国とフィリピンが今年5月、スカボロショール(中国名:黄岩島)をめぐり論争を繰り広げたとき、中国は同国からフィリピンへの全ての旅行をキャンセルさせ、フィリピン経済にとって重要な産業に直接的な打撃を与えた。日本をフィリピンに、尖閣諸島(中国名:釣魚島)をスカボロショールに置き換え、中国は日本を相手に同じ歴史を繰り返そうとしているようだ。

 中国の侵略から島を守るため、右派の日本の政治家が、尖閣諸島を所有者の栗原氏から購入すると発表してから、一連の騒動が始まった。日本政府が9月11日に20億5000万円で島を購入した際には、中国は巡視船を島の周辺海域に送り、日系企業に対する抗議運動を繰り広げ、有名日本ブランドの不買運動も起こった。

 抗議の中には、日中間の旅行制限も含まれていた。例えば、中国国家観光局は、10月初めに1週間ほど続く中国の祝日(国慶節)に予定されている日本行きのツアーを、全てキャンセルするよう旅行会社各社に命じたと、AP通信が報じた。国慶節には多くの中国人が海外旅行をする傾向があるのだという。

 また上海日報によると、安全面への懸念から、日本旅行を取り止めた人もいるという。上海の春秋航空は、日中間の緊張が高まったことから、日中路線の旅客数が30%減少する見通しだと発表した。

 日本の観光庁によると、中国人観光客が日本にとって最大の外国人消費者で、2011年には外国人旅行者による総支出額の4分の1ほどとなる1964億円を日本国内で消費したという。多くの中国人はただ日本を訪れるだけでなく、カメラや時計、家電など高価な製品を購入する傾向が見られる。

 日本政府観光局(JNTO)は、尖閣問題のために中国人観光客がおよそ20%減少するのではないかと懸念している。東日本大震災と原発事故の影響で、2011年に日本を訪れた外国人観光客数は28%下落した。

 もし尖閣問題がさらにエスカレートした場合、年内の日本における外国人観光客数は「バラ色の数字」とはならないだろう。



0 件のコメント:

コメントを投稿