2012年11月26日月曜日

■日本家電大手が総赤字、人民日報「日本を手本に」―中国


日本家電大手が総赤字、人民日報「日本を手本に」―中国
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=66791&type=
2012年11月25日 17時44分      

2012年11月21日、日本企業の減益傾向が最近ますます顕著となっている。上半期年度報告書によると、3月期決算の日本企業1258社のうち、3社に1社が減益を予測しており、減益規模は2008年ぶりの高水準になる。中でも100年以上の歴史を持つソニー、シャープ、パナソニックの3大家電メーカーは軒並み赤字が継続する見込みで、「日本家電メーカー総崩れ」と社会にショックを与えている。人民日報が伝えた。

世界の製造業のトップに長く君臨してきた日本メーカーがなぜこのような苦境に陥ったのか?当然、これには客観的な原因がある。家電メーカーを例に挙げると、世界経済が不景気に陥る中、経営難は業界全体の問題となっている。これ以外に、東日本大震災、円高なども企業の収益能力に影響を与えている。

日本家電メーカーが軒並み赤字に陥ったことからは、より深いレベルの問題が見て取れる。かつて日本の家電メーカーの商品はオシャレ・高品質の象徴だった。しかし、今では市場の需要への対応が遅れ、製品の革新が市場の変化に追いつかなくなったことが大きな問題となっている。アナリストによると、「以前円高になった際、日本企業はウォークマンやビデオカメラなどのイノベーション商品を発売することでうまく切り抜けた。しかし今回の世界的な金融危機に対しては明らかに苦労している」と分析する。

もっとも日本企業は革新を重視していないわけではなく、むしろ非常に優れた革新文化と成熟した革新メカニズムを持っている。ソニーの2011年度の研究開発費はアップルを上回っている。しかし、消費者の目線からすると、日本企業の革新は明らかにその方向性に問題があるように見える。多くの革新はなお精密製造面での改良・革新にとどまっている。日本家電メーカーはノートパソコンのコストを抑え、重量を軽くし、パッケージをより美しくすることはできても、タッチパネル搭載PCのようなまったく新しい体験ができるような新しいものづくりができていない。現在の市場は電子製品に対する要求がますます高まっており、消費者は安さよりもデザイン性や個性を求めている。新鮮な使用体験は優れた耐久性よりはるかに消費者の心を引き付ける。

「攻めるに易く守るに難し」のことわざ通り、市場需要変化の対応に遅れ、革新力が衰退してしまうことは、トップ企業が陥りやすい落とし穴なのだろう。革新によってトップ企業として地位を確立した後、企業は最少のコストで最大の利益をあげるという方向性に向かうが、そうなると新たな革新に向けて方向転換することは難しくなる。一方、新規参入者にとっては、新たなルートを切り開くことが権威に挑戦する唯一の方法であり、それが時に新たな市場需要の創造に成功することにつながる。

しかし、日本企業の再生能力を見くびってはならない。日本企業は「腐っても鯛」で、世界に知られるグローバルブランドを持つ。優れた革新文化や革新の蓄積を持つ日本企業がただ黙って死を待つわけがなく、長年蓄積した技術力によっていつでも再生する可能性がある。日本企業が低迷しているからといって、日本企業がすでに「総崩れ」したと断言するのは時期尚早だ。アップルもかつてマイクロソフトに市場シェアを奪われ、苦戦を強いられていたことを忘れてはならない。企業努力を怠り、相手の失敗を待つだけなら、依然として戦いに勝つことは難しい。最近日本の自動車販売数が8万台以上減少してできたシェアを奪ったのは大多数が韓国車、フランス車、ドイツ車。中国の自動車メーカーはほんの少しの分け前にしかありつけていない。

軒並み赤字に陥っている日本企業を前に、自分は大丈夫だろうと高をくくるのは禁物だ。ましてや人の不幸を喜ぶのはもってのほか。企業管理、革新能力のいずれにしても、中国企業は日本企業にまだ大きく後れを取っている。中国企業はむしろ日本を手本として、市場に照準を合わせ事業基盤を強化する必要がある。



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