2012年12月7日金曜日

■アップルCEOがMac生産の一部米国移転を表明


アップルCEOがMac生産の一部米国移転を表明
http://jp.wsj.com/Business-Companies/Technology/node_559798?mod=WSJFeatures
2012年 12月 7日  7:34 JST

 米アップルは6日、パーソナル・コンピューター(PC)「Mac(マック)」の生産の一部を米国に移転するため2013年に1億ドル(約82億円)を投資することを明らかにした。大半の製品を米国外で生産しているアップルとしては異例の動きだ。

 米国内へ移管される生産は外部の製造会社と組んで行うとことが予想されるが、今回の決断は、アップルなど米国PCメーカーがアジア、とりわけ中国本土への生産外部委託への関心が高まる中で明らかにされた。

 アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は昨年のCEO就任以来、米国内での生産投資を増やすことは優先課題であると重ねて強調してきた。「iPhone(アイフォン)」と「iPad(アイパッド)」用に自前でデザインした半導体チップの生産を受託している韓国のサムスン電子は、その生産を既にテキサス州で行っている。

 現段階では、生産のパートナー会社や、どの生産過程を対象とするかは明らかにされていない。ただ、アップルは他の場所で生産された部品を単に組み立てるだけではなく、それ以上の形態の生産となるとしているが、広報担当者はそれ以上の言及は避けた。

 この移転計画は、クックCEOが米NBCニュースとブルームバーグ・ニュースとのインタビューの中で明らかにした。

 今回の動きは、米国の生産拠点としての競争力に関する議論を再び活性化することが予想される。世界で最も高い利益を誇るアップルは、米PC業界の中でも有数の世界に広範かつ複雑に拡散したサプライチェーンを使って操業している。

 他のハイテク企業と同様、アップルはかつてカリフォルニア州のサクラメントやフレモントなどでコンピューター生産を行っていた。しかし1990年代を通じて、生産コストの低いアジア、とりわけ中国へ大規模な生産委託を開拓し、米国内の多くの工場は閉鎖に追い込まれた。

 だがハイテク企業はいずれも生産の大きな部分を米国へ移転するのは不可能で、その計画もないとしている。ただ、政治的圧力の高まりと、技術革新が進む中で対応策を取り始めている。

記者: Jessica E. Lessin



0 件のコメント:

コメントを投稿