2013年1月24日木曜日

■【コラム】 中国がいくら豊かになってもアメリカを越えられないだろう


【コラム】 中国がいくら豊かになってもアメリカを越えられないだろう
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0122&f=column_0122_023.shtml
2013/01/22(火) 10:28

ドアを閉めて行われる政治がいつまで許されるか?

 2012年11月7日のエコノミストの「2つの国家、2つのシステム」という記事の中に厳しい大統領選挙におけるバラックオバマの勝利した後のわずか2日後に(実際には時差を考えたら一日だが、)中国が共産党18回全国代表大会が11月8日に開幕されると書いてる。

 この記事では中国の政治システムとアメリカのそれとを比較して、果たしてどっちのシステムが良いのかどうか疑問を呈している。確かに中国の政治はブラックボックスで、誰がどのように意思決定し、トップの人たちがどのように絡み合っているのか誰にもわからない。

 さらに、組織の中の癒着とか汚職が最近表面化して来て、一党独裁によるひずみが表面化して来ている。他方、アメリカの選挙は昨年末にようやく終わったが、アメリカの党の報道機関、選挙運動のスピーチ、候補者自身の間のテレビ討論会で示されたオープンな対立は中国のそれとは全く異なる。

 こうした中国はアメリカと違って、民主主義ではない。そうした大国は世界では中国だけとなってしまった。この中国がGDPであと数年もすれば世界一になってしまうと言われているが、ドアを閉めて行われる政治が一体何時まで世界の中で許されるのだろうか?インターネットの普及が昨年末に6億を越えてしまった。そのため、一党独裁の特徴の一つであった、情報統制の一角が崩れて来た。

一般庶民の生活の豊かさに差

 一方で、中国は日本人と同じような生活レベルの人達がここ数年で急速に増大し、現在は北京、上海、天津、深圳だけでPPP換算で、一万ドルを越えている。今の物価を鑑みるとこの5千万人の人たちは日本人と同じ生活のレベルにあると言える。

 あと2、3年もすれば2、3億人の人たちがそうしたレベルになってしまうだろう。他方、アメリカは一人当たりの平均所得が4万5千ドルだが、日本円に換算すると400万円だ。日本の平均所得とほぼ同じことになる。

 それではこの中国とアメリカを肌で感じている実際の生活のレベルで見てみると、ダントツにアメリカの方が豊かだ。ロスアンジェルスのウォールナットドライブの5ベットルームの7LDKの家が150万ドル。上海だったら、その5倍出しても買えない。中国の場合には貧しい農民がいるから、基礎食料品は価格が統制されているので、安く買えるが、一般用品はガーデンホテルの近くのデパートだと日本より高い。アメリカのスーパーでは日本の値段の半分ぐらいだ。

 そう見てくると、実生活では10年経っても中国はアメリカの生活水準を越えることはできそうにない。なぜそうなのか、よくわからないが、アメリカの土地が広大で、人口が3億しかいないし、トラックもでかい。その分、生産、物流コストが安くなっているのかもしれない。ロスアンジェルスの高速道路は確かに40年前のままで大した投資はして来ていない。

 他方、中国はと言うとインフラ投資が今まで、この国の経済を牽引して来た。例えば、高速道路の総延長は、2011年末現在、約8万5000KMで、年平均で約6,000KM以上が建設されている。ちなみに日本は総延長が11,520KMだ。インフラ投資が如何に凄まじいかわかる。その分、一般庶民の生活の豊かさに差が出て来ているのかもしれない。



0 件のコメント:

コメントを投稿