2013年2月10日日曜日

■“所得世界上位国”韓国、幸せを感じるのは“世界下位レベル”


“所得世界上位国”韓国、幸せを感じるのは“世界下位レベル”
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2013年02月08日17時20分 [ⓒ 中央SUNDAY]

  多くの人々は大きな家と高級な車を手に入れれば幸せになれると考えているため、金儲けに全力投球する。本当に幸せはお金で買えるだろうか。幸せの経済学(happiness economics)の研究者が答えを見いだそうとしている核心的な質問だ。

  草創期の幸せの経済学で金科玉条のように考えられた理論はイースタリンの逆説(Easterlin paradox)だ。米国経済学者リチャード・イースタリンは、第2次世界大戦後に急速な経済発展を遂げた日本人の生活に対する満足度を分析した。1950年から1970年にかけて1人当たりの所得は7倍も増えたが、生活に満足している日本人は多くないことが分かった。裕福になったが、幸せになれたわけではなかったのだ。イースタリンは1974年、「経済成長が必ずしも生活の満足度を高めるわけではない」という研究結果を発表した。

  イースタリンの逆説を後押しする研究結果は少なくない。米国心理学者デービッド・マイヤーズは2000年、米国の人口調査資料を利用し、個人の経済能力が幸せに大きな影響を及ぼさないということを明らかにした。2000年の米国人の購買能力は1950年に比べて3倍に増えたが、自分が幸せだと考える人の比率は50年が過ぎても変わらなかった。


 ◇お金で生活の楽しさを買えない理由

  お金があれば、ぜいたくはできるだろうが、生活まで楽しめるわけではないという論文も発表された。ベルギー心理学者ジョディ・キュオイドバフの主導の下、数カ国の学者が参加した共同研究で、裕福な人であるほど生活の楽しみを満喫する能力が不足しているという結果が出てきた。

  2010年に「心理科学(Psychological Science)」6月号に発表された論文で、お金があれば最も高級で貴重なものを所有できるが、お金が小さな幸せを享受できる能力も破壊する、と主張した。

  お金で欲望を満たしても、生活の楽しみを感じられない理由は、日常生活で幸せを渇望するレベルがますます高まるためだと説明されたりもする。2010年の月刊「サイエンティフィックアメリカン」電子版8月10日付で、米国の幸福学専門家ソンジャ・リュボマスキーは、裕福な人がお金で幸せを買えると信じることになれば、日常的に浪費をするため、結局、人生を楽しむ能力を損なうことになる、と主張した。米国人の20%が2年ごとに自動車を買い換えるが、幸福感は長く続かないように、お金が人生の満足度を高めるのではない、と付け加えた。

  韓国の場合もイースタリンの逆説が適用されるようだ。2005年から地球村の幸せを測定しているギャラップ世界世論調査(Gallup World Poll)によると、幸せだと答えた国民の割合は、GDPが8402ドルだった1993年も、2万2489ドルに増えた2011年も、全く同じく52%だった。

  一方、文明の恩恵を受けられないマサイ族が、先進国の人に劣らず生活に満足しながら幸せに暮らしていることが分かった。南アフリカの遊牧民族のマサイ族は、泥で作った家で水道水や電気もなく、狩猟採集をしながら生活している。米国の心理学者アド・ディナーは15年間、マサイ族の村を何度も訪問し、文化生活を享有していなくても毎日楽しく暮らしていることを確認した。未開社会の部族民が文明社会の現代人と同じように生活に満足しているというのは、結局、幸せとは一言で定義しにくい概念であることを傍証している。

  幸せの本質を研究する分野のポジティブ心理学(positive psychology)で最も重視する幸せの概念は、「主観的幸福(subjective well-being)」だ。主観的幸福は生活の満足度、ポジティブな情緒、ネガティブな情緒の3つの要素で構成される。例えば、個人的成就、家族・友人との関係、学校・職場での活動など自分の生活に満足度が高いほど、幸福感・楽しみなどのポジティブな情緒をよく感じるほど、悲しみ・倦怠のようなネガティブな情緒を少なく経験するほど、幸せな生活だと見る。

  ディナーは主観的幸福(SWB)概念で複数の国の幸福度を測定した研究結果を何度も発表した。特に2010年8月に韓国心理学会がソウルで開催した2010国際シンポジウムで発表した「韓国での不幸」(Unhappiness in South Korea)は、ディナーの専門的な識見を遺憾なく表した。

  ディナーはこの論文の冒頭で、「韓国は主観的幸福の側面で望ましい状態でない」と断言し、130カ国の13万7214人を対象に実施されたギャラップ世界世論調査の結果をその根拠に提示した。ディナーは韓国と主観的幸福を比較する対象に世界最高の富裕国の米国、幸せな国と認識されているデンマーク、経済大国の日本、世界最貧国の一つジンバブエの4カ国を選んだ。

  生活の満足度を10点満点基準で測定した結果は、デンマーク8.0、米国7.2、日本6.5、韓国5.3、ジンバブエ3.8だった。ディナーは韓国が世界平均値(5.5)を下回る点を指摘しながら、「韓国は所得は世界上位国でありながら、幸せを感じる感情は世界下位レベルであることに驚く」と述べた。

  ディナーの分析によると、韓国人の主観的幸福数値が所得水準に比べて低い理由は2つあるという。一つは物質主義、もう一つは社会的資本(social capital)のぜい弱性だ。

  まず物質主義の場合、韓国人が5カ国のうち物質的価値を最も重視していることが分かった。物質的価値を評価する程度を10点満点で測定した結果、韓国は7.24となり、はるかに生活レベルが高い米国(5.45)と日本(6.01)はもちろん、ジンバブエ(5.77)よりも高い数値だった。

  このように経済的な成功に人生の目標を置くことになれば、いくら多くの財産を集めても常に不足を感じ、満足な生活をするのは難しい。物質主義の捕虜になれば、たとえば分け合いや社会奉仕の大切さを知ることができないため、幸福感を味わうこともできない。ディナーは「所得が増えても韓国で主観的幸福を高める解決策にはならない」という結論を出し、「政治家、国民ともに経済に強力に焦点を合わせているが、韓国に見られるように、ひとまず一つの国が物質的繁栄の水準に到達すれば、社会的により大きな関心を傾けるべき別の側面が多い」と主張した。


  ◇職業満足度、デンマーク95%、韓国76%

  韓国人の主観的幸福数値が低い理由として、ディナーが選んだもう一つの点は、信頼や協同のような社会的資本の劣悪な水準だ。まず危機の状況で他人に助けを求めることができるという人の割合を調べた結果、韓国(78%)はデンマーク(97%)、米国(96%)、日本(93%)、さらにジンバブエ(82%)よりも低かった。韓国人の5人に1人は、危機の状況で助けを頼める人が誰もいないということだ。

  夜道を一人で歩いても安全だと感じる人の割合はデンマーク(82%)、米国(77%)、韓国(67%)、日本(62%)、ジンバブエ(44%)の順だ。韓国人の3分の1は夜に一人で歩けば不安を感じるということだ。

  人から尊重されていると考える人はデンマーク(94%)、米国(88%)、ジンバブエ(72%)、日本(66%)、韓国(56%)の順だ。韓国人のほぼ半分が周囲の人々からあまり評価されていないと考えている。他人から人格的に待遇を受けない人が生活に満足を感じて幸せを感じるはずがない。

  社会的腐敗も主観的幸福に影響を及ぼす。2009年に世界銀行が評価した国家別腐敗指数によると、180カ国のうち、1位はニュージーランドで、デンマークは2位、日本は17位、米国は19位、韓国は39位だった。腐敗した国であるほど信頼レベルが低く、相手に不信感を感じるため、幸せな生活を送るのが難しい。

  韓国の社会的資本に対するディナーの分析を総合すると、韓国社会は危機に直面した時、他人の助けを求めるのも容易でなく、夜に一人で歩けば不安で、尊敬を受けながら暮らすのも難しく、腐敗してお互い信じることもできないと考えている人が少なくないため、主観的幸福が満足するほどの水準に達しないのが実情だ。

  こうした社会では生活の質(QOL)は高くならない。まず職業満足度が高くないことで明らかになった。職業満足比率を見ると、デンマーク(0.95)、米国(0.87)、日本(0.78)、韓国(0.76)、ジンバブエ(0.51)の順だ。デンマークではほとんどすべての国民が自分の職業に満足している半面、韓国では25%ほどが職業に不満を抱いている。

  韓国人は国家に対しても満足していないようだ。国家に対する満足度を見ると、10点満点でデンマーク(7.2)、米国(6.0)、日本(5.4)、韓国(5.2)、ジンバブエ(3.1)の順となり、韓国人の半分ほどが国に不満を抱いていることが明らかになった。ディナーは、韓国人は職業と国に対してあまり満足していないため、生活の質が良くならないと分析した。

  韓国社会の不幸を診断したディナーの論文は、「韓国で必要なことは、生活の質と主観的幸福を改善するための全面的な計画だ」と結論を出した。ディナーの診断と処方に同意するかどうかに関係なく、誰も信じたくない統計が2つある。一つは、2012年2月にOECDが発表したもので、韓国国民の幸福指数は加盟国32カ国のうち31位という統計だ。もう一つは1人当たりの所得が2000年の1万1292ドルから2010年には2万562ドルと1.8倍も高まったが、人口10万人当たりの自殺率は2000年の13.6人から2010年には31.2人と2.3倍に増えたということだ。2010年、韓国では一日平均42.6人ずつ、年間1万5566人が自殺し、OECD加盟国のうち8年連続で自殺率1位となった。

  韓国社会は理念・世代・階層・地域葛藤に苦しみ、青年失業・非正規職勤労・早期退職など生計の根幹が揺らいでいる。ディナーの表現のように「多くの韓国人が怒り、萎れている」のが実情だ。すべての国民が人間らしくて豊かな生活を送りながら、みんなが同じく幸せになる「国民幸福時代」はいつごろ実現するのだろうか。




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