2012年12月4日火曜日

■日本より富豪多いインドネシア、フォーブス長者番付に32人が登場


日本より富豪多いインドネシア、フォーブス長者番付に32人が登場
http://jp.wsj.com/World/node_558329?mod=Right_pickfree
2012年 12月 4日  15:47 JST

 インドネシアの富豪の数は日本より多い。東南アジア最大の経済を誇るこの国では、拡大する中流層が世界経済の減速をよそに消費し、新たなモノやサービスを売る企業の価値を押し上げている。

 フォーブス誌インドネシア版が今週発表した富豪リストに、過去最多の32人(一族)が登場。日本の28人を上回り、昨年の26人から増加した。

 インドネシア石炭業界の有力者たちは石炭価格に打撃を受けているが、同国トップの小売り、メディア、銀行、食品、タバコ会社の背後にいる人々の富の拡大は商品(コモディティ)の崩壊を補って余りある。

 フォーブス・インドネシアの幹部は「本当に目立つのは、中流層向けの商品を作る人の資産が増えている一方、主に商品で稼いでいる人は(順位を)下げている」と述べた。

 首位のR・ブディ・ハルトノ、マイケル・ハルトノ両氏は、バンク・セントラル・アジア株を中心に150億ドル(約1兆2300億円)相当の資産を保有している。このほか5位以内には、世界最大のインスタント麺会社インドフードを支配するアンソニー・サリム氏と一族(52億ドル)も入っている。

 新顔には、モールその他不動産のデベロッパー、アレクサンダー・テジャ氏(7億9000万ドル)とスナックメーカー、ガルーダフードのスダメック AWS氏(7億6000万ドル)。リスト最下位のエディ・クスナディ・サリアトマジャ氏(7億3000万ドル)は、コンピューター販売で財をなし、現在はテレビ局を経営している。

 今年やけどした石炭王は多い。フォーブスによると、バンヤン・リソーシズのロウ・タック・クウォン氏の資産は20億ドル前後に半減した一方、大統領を目指しているアブリザル・バクリ氏と一族はリストから脱落した。石炭価格の下落と、ロンドン上場企業ブミの取締役会での支配権争いによる資産価値の低下が原因だ。

 開示情報不足のため、正確な資産額の推計は難しいかもしれないが、インドネシアの富豪の増大は、世界の大半の国が景気減速に見舞われるなかでさえ、同国では一族の財産が守られていることを示す。

 インドネシアの富豪クラブは規模こそ依然として中国やインド(それぞれ100人超、50人超)より小さいが、人口が両国の20%未満であることから、人口当たりの富豪数は両国より多い。

 インドネシアは、今年6%超の国内総生産(GDP)成長を見込んでいる。新興国市場の消費者の取り込みを狙うトヨタ自動車、ネスレ、ゼネラル・エレクトリック(GE)といった企業が同国での生産能力を拡大するなか、海外からの直接投資は過去最大に達している。

記者: Eric Bellman




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