2012年11月27日火曜日

■韓国の自殺、2割は「病苦」


韓国の自殺、2割は「病苦」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/11/27/2012112701307.html
2012/11/27 13:00 朝鮮日報

「700種類もの痛みに苦しみ、あまりにつらい」
病苦による自殺、過去10年で3万448件

 今月15日午後2時50分、ソウル市道峰区倉5洞にあるマンションの12階から、キムさん(68)が飛び降り自殺した。キムさんの遺書には「胸があまりに痛くて、これ以上生きていけない」と書かれていた。キムさんの妻(70)は警察に対し「夫は普段から『肺結核のせいでとても苦しい。これほど痛い思いをして生きるのなら、いっそ死にたい』としきりに言っていた」と語った。

 韓国では病苦を理由にした自殺が毎年3000人以上も発生している。病苦による自殺の件数は、2011年が3077件、10年が3442件、09年が3230件だった。警察庁によると、02年から11年までの10年間に韓国国内で発生した自殺(13万7128件)のうち、病苦による自殺は3万448件(22.2%)に達する。自殺者の5人に1人は、疾病を苦にした自殺だというわけだ。

 今月18日午前10時30分、ソウル市銅雀区上道洞にある建物(4階建て)から、イさん(68)が飛び降り自殺した。イさんはおよそ10年前から、首や腰にヘルニアを抱えていた。普段から、一緒に暮らしている妻に「ひどく痛くて苦しい。いっそ死んだ方がまし」と苦痛を訴えていた。イさんは、妻に「先に行くので、子どもたちと無事に暮らすように」と書き残していた。

 2010年には「幸せ伝道師」とも呼ばれたタレントのチェ・ユンヒさんが「2年にわたり入退院を繰り返し、とても疲れた。これ以上、入院して点滴をしたまま生きていたくはない。700種類もの痛みの症状に苦しまれた方なら、私の心情を少しは理解してもらえると思う。痛みがあまりにひどくて耐えられない」と記した遺書を残し、夫と共に自殺した。チェさんが患っていたのは、全身性エリテマトーデス(SLE)と細菌性肺炎だった。

 専門家らは、病苦による自殺の問題は社会問題だと指摘している。趙成南(チョ・ソンナム)梨花女子大社会学科教授は「治るという希望に比べ、はるかに多くの費用や時間がかかるため、自殺を選ぶ患者が多い」と語った。ユン・ミョンスク全北大学社会福祉学科教授は「病苦自殺者の中には、高齢者が多い。病気になったら暮らしていくのが大変という経済的な面と、慰めなど受けられないという感情的な面から、自殺を選んでいる」と語った。




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