2012年11月29日木曜日

■ソウル大学、教養英語を必修から外す


ソウル大学、教養英語を必修から外す
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2012/11/28 14:31 朝鮮日報

2、3カ国語を履修させる方向で推進
成績評価も絶対評価方式に変更

 ソウル大学が、12年ぶりに教養科目の体系を全面的に再編する。ソウル大学は27日、2014年度から英語の必修教養科目指定を解除し、また一定の比率によって成績を付ける相対評価方式をやめ、教授の裁量によって成績を付けられる絶対評価方式を導入するなど、教養課程の再編を推し進めていると発表した。ソウル大学は1946年の開校以来、英語科目を必ず履修させていたが、今回初めて英語の必修教養科目指定を解除した。

 ソウル大学の学生なら間違いなく履修すべき存在だった「大学英語」の科目は、必修として取る必要はないことになった。ソウル大学の関係者は「小・中・高校時代に10年以上英語の勉強をしてきたのに、全学生が一括して英語を勉強しなければならないのか、という指摘があった」と語った。加えて、課外学習などで大学英語の水準を上回る実力を備えた学生が増えており、大学側が強いて英語を学ばせる必要性は減った、とこの関係者は語った。ソウル大学は現時点でも、TEPS(ソウル大が主管する英語能力試験)で一定水準以上の成績を挙げた学生については、英語の科目履修を免除している。

 英語の必修化をやめる代わりにソウル大学では、英語をはじめ2、3カ国語を履修するよう定める案を推し進めている。また、必修科目だった「大学国語」は「文法」「会話」などに細分化される。

 相対評価から絶対評価への転換は、現行の相対評価制度が有名無実化したと判断したから、とソウル大学側は語った。

 地域均衡選抜・特技者選抜・入学査定官制による選抜など幾種類もの入学者選抜があることから、学生の水準も多様化し、加えて学生間の成績競争が激しく、相対評価制度を悪用した「成績インフレ」現象がはびこっている。このため「勧奨型絶対評価」を導入するというのがソウル大学側の意向だ。2004年に定められた教養科目の相対評価制度では、定員の70%までに限ってA・Bの成績を付けられるようになっているが、AとBの比率までは決められなかったため、教授が学生のほとんどにAの成績を付けるケースが多かった。

 ソウル大学の関係者は「いずれにせよ、相対評価をしても成績インフレを防ぐのが難しい状況にあり、相対評価に固執することで、教養講座さえも成績にこだわるという欠点ばかり浮き彫りになっているのが現実。ハーバード大学など世界の超一流の名門大学が、人文・素養などの教養科目を強化する傾向を示しているのに合わせ、ソウル大学も成績にこだわらず、文字通り教養を積めるように誘導しようというのが趣旨」と語った。

 数学の力が劣る人文・社会科学系学生の実力向上のため、原理・概念スタイルの数学講座ではなく、問題を解かせる数学講座も開設する。また数理科学部数学研究所で実験的に運営されているインターネット・モバイル数学学習システム「SMUMe」も、大学全体に拡大する予定だ。

 許南進(ホ・ナムジン)ソウル大学基礎教育院長は「世界トップ10の大学という長期的目標を達成するため、学生たちの国際的視点や人文学的素養が重要になった。今回の教養講座改編は『グローバル大学』と『学生に合わせた教育』の二兎(にと)を一挙に得ようというのが趣旨」と語った。




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