2012年11月30日金曜日

■男よ、座って用を足せ


男よ、座って用を足せ
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NOVEMBER 29, 2012 09:54 東亜日報

先日結婚した会社員のオ某氏(31)は最近、自宅での小便の習慣を変えた。新婚当初、便器の前に立って小便をしていたところ、妻から「便器の周辺に小便が飛び散って、掃除もつらいし匂いもひどい」とか、「人気のある芸能人も、妻のために座って用を足すそうだ。あなたもやってみたらどう」といわれたからだ。
オ氏は、男性同僚たちとの飲み会で、このようなことを打ち明けた。「強要に逆らえず」30年間の習慣を変えた自分の立場を慰めてもらいたかったためだ。しかし、周りの反応が意外なものだった。「ありえないことだ。新婚のときに、妻をしっかりしつけるべきだ。男に恥をかかすな」などの反応が先に出たが、まもなく、話の流れが変わった。部長のコ某氏(49)が、「妻や娘から『小便の音がうるさい』と叱られ、数年前から座って用を足している。今はそっちのほうがより楽だ」と打ち明けたのを皮切りに、複数の人から「実は私も変えた」との告白が相次いだのだ。

家庭の中で「立った状態で用を足す」代わりに、「座って用を足す」男性が増えている。息子に対し、「座って用を足すよう」にしつける母親、男の子に、座って小便をするようにしつける幼稚園まで登場している。「立って用を足す」と、微細な小便が便器に弾かれ、便器の周辺の歯ブラシまで汚染させ、悪臭を引き起こし、掃除が難しくなる。一方、座って小便をすると、外部へのこのような不便がなくなり、上下階にも音が聞こえない。

10年前から、「座って小便をする男」という文を名刺に入れ、このキャンペーンを繰り広げてきた公務員のキム・ヒョンス氏(55)は、「座って小便をするときのメリットについて説明すると、周りの人の半分ほどが参加した」と述べた。

結婚を約束した若いカップルや新婚夫婦の間では、「夫が座って小便をするとの約束」が、新たな嫁入り道具として浮上している。東亜(トンア)日報が結婚情報会社「ソンウ」に依頼して、26日と27日、オンライン上で20代と30代の未婚の男女500人ずつを対象にアンケートを行った結果、男性の230人(46%)が、「結婚後、配偶者のために座って小便をする」と答えた。アンケートに応じた男性のうち、85人(17%)はすでに、座って小便をしていた。ソンウの李雄鎭(イ・ウンジン)代表は、「家庭で女性を配慮する男性らの『自主的選択』の結果だ」と話した。

依然、「立ったままの小便」にこだわる「抵抗勢力」も少なくない。会社員のカン某氏(33)は、「妻が夫を甘く見ているから、小便のことにまで口出しする」と主張し、「チャックには手をつけず、ズボンそのものを脱ぐので、不便で残尿感が激しい」と愚痴をこぼした。アンケートでも、男性の約40%が、「座った状態で小便をする」ことに否定的だった。

しかし、イ・ユンス泌尿器科専門医は、「座って小便をすると尿道括約筋がぴんと張り、立った時より、残尿の排出に有効だ」とし、「トイレの衛生や女性の不快感を考慮すれば、座って用を足すことのほうがよりメリットがある」とコメントした。

ドイツなどの欧州では、「座って用を足す」ことのほうがより普遍的なこととなっている。ドイツ・バイエルン州に住んでいるパク某氏(28、女)は、「小さいときから母親からそうするようにしつけられ、ドイツ男性の大半は、自然に座った状態で小便をする」と伝えた。米国では、立って小便をすることに反対する団体まで登場するほど、議論が起きている。

家庭内での意思決定の過程が、家長中心から家族同士の「交渉」へと変わったことも、この現象が浮上した背景となっている。中央(チュンアン)大学・社会学科のイ・ナヨン教授は、「私的領域での女性の声が大きくなった世相が反映されている」とし、「家事を手がける女性の利便性を尊重することだ」と主張した。



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