韓国料理店がアジアのベストレストラン50に選ばれない理由
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323489604578345800577431728.html?mod=WSJ_hp_mostpop_read
2013年 3月 07日 19:53 JST
イタリアのミネラルウオーターメーカー、サンペレグリノなどが後援する「アジアのベストレストラン50」が先週発表されたが、韓国料理店が一軒も選ばれていないことに一部批判の声が上がっている。だが、韓国料理がリストに掲載されていないことに不満を言うよりも、なぜ韓国料理店はリストに選出されないのか、なぜその状態から脱することができなのかを認識した方がいいのではないか。
リストは、発表イベントが行われたシンガポールに好意的な評価をするなど、内容にやや偏りがあるものの、選出された店の約半数で食事した筆者の経験から言うと韓国料理がリストに一軒も登場しないことは意外ではない。なぜなら、韓国の外食シーンはアジアの他国と比較してはるかに遅れているからだ。
香港やシンガポール、東京などでは、本格的でありながら、素材を生かした先進的な料理が重視されている。ここ韓国では、高級レストランといえば、質の悪い西洋や中国、日本料理を再現した店か、食べ物の質よりも豊かさと素材の多様さの演出にこだわった伝統的な韓国料理の店のほぼ2種類しかない。
韓国のレストランに関してとりわけ残念なのが、米国をはじめとする海外では韓国料理の再活性化と改良が進められていることだ。韓国料理のシェフは称賛されており、韓国の素材や技術と他国の料理との融合も行われている。ここ韓国では、韓国料理のシェフは概してほとんど注目されておらず、韓国の客は韓国料理に多額のおカネを払うことに消極的だ。
筆者がおカネを払ってでも食べたいのは、特別な素材を使用した、世界の料理トレンドに影響を及ぼし、それらトレンドからも影響を受けている良質で現代的な韓国料理だ。問題は、ニューヨークやロサンゼルスに行かずに、どのようにしてそれを手に入れるかだ。
その方法の1つは、アジアのフード市場で首位に立つ2大都市、東京と香港を見習うことではないか。両都市とも現地の料理をする現地のシェフに深い敬意を示し、客はそのような料理に多額のおカネを払う覚悟ができている。
また両都市とも非常に開放的で、移民や移民が持ち込む外国料理を受け入れている。これはつまり、現地料理だけでなく、例えば良質なフランス料理店でも食事ができるということであり、このことが一般に料理の基準を上げることにつながっている。最後が、料理に使用される素材への思い入れだ。香港の生鮮市場を歩き回ったり、日本の農家の作物に対するこだわりようを見れば、韓国のシェフが世界の舞台で争えない理由はおのずと明らかになってくる。韓国にはそのような生産物がない。
韓国にとってまだ道のりは長いが、未来は明るいと筆者は思っている。韓国にはあらゆる条件がそろっている。韓国は世界で最も豊かな国の1つであり、ほとんどの基準において最も高い教育レベルを有している。国民の意識はますます国際化しており、国際基準を求める声も高まっている。
さらに韓国、特にソウルは年ごとに変ぼうしているという事実を考え合わせれば、韓国料理店の現状を現実的に見ても、韓国料理店がすぐにでもリストに掲載されるようになる可能性は十分あると筆者は考えている。
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323489604578345800577431728.html?mod=WSJ_hp_mostpop_read
2013年 3月 07日 19:53 JST
イタリアのミネラルウオーターメーカー、サンペレグリノなどが後援する「アジアのベストレストラン50」が先週発表されたが、韓国料理店が一軒も選ばれていないことに一部批判の声が上がっている。だが、韓国料理がリストに掲載されていないことに不満を言うよりも、なぜ韓国料理店はリストに選出されないのか、なぜその状態から脱することができなのかを認識した方がいいのではないか。
リストは、発表イベントが行われたシンガポールに好意的な評価をするなど、内容にやや偏りがあるものの、選出された店の約半数で食事した筆者の経験から言うと韓国料理がリストに一軒も登場しないことは意外ではない。なぜなら、韓国の外食シーンはアジアの他国と比較してはるかに遅れているからだ。
香港やシンガポール、東京などでは、本格的でありながら、素材を生かした先進的な料理が重視されている。ここ韓国では、高級レストランといえば、質の悪い西洋や中国、日本料理を再現した店か、食べ物の質よりも豊かさと素材の多様さの演出にこだわった伝統的な韓国料理の店のほぼ2種類しかない。
韓国のレストランに関してとりわけ残念なのが、米国をはじめとする海外では韓国料理の再活性化と改良が進められていることだ。韓国料理のシェフは称賛されており、韓国の素材や技術と他国の料理との融合も行われている。ここ韓国では、韓国料理のシェフは概してほとんど注目されておらず、韓国の客は韓国料理に多額のおカネを払うことに消極的だ。
筆者がおカネを払ってでも食べたいのは、特別な素材を使用した、世界の料理トレンドに影響を及ぼし、それらトレンドからも影響を受けている良質で現代的な韓国料理だ。問題は、ニューヨークやロサンゼルスに行かずに、どのようにしてそれを手に入れるかだ。
その方法の1つは、アジアのフード市場で首位に立つ2大都市、東京と香港を見習うことではないか。両都市とも現地の料理をする現地のシェフに深い敬意を示し、客はそのような料理に多額のおカネを払う覚悟ができている。
また両都市とも非常に開放的で、移民や移民が持ち込む外国料理を受け入れている。これはつまり、現地料理だけでなく、例えば良質なフランス料理店でも食事ができるということであり、このことが一般に料理の基準を上げることにつながっている。最後が、料理に使用される素材への思い入れだ。香港の生鮮市場を歩き回ったり、日本の農家の作物に対するこだわりようを見れば、韓国のシェフが世界の舞台で争えない理由はおのずと明らかになってくる。韓国にはそのような生産物がない。
韓国にとってまだ道のりは長いが、未来は明るいと筆者は思っている。韓国にはあらゆる条件がそろっている。韓国は世界で最も豊かな国の1つであり、ほとんどの基準において最も高い教育レベルを有している。国民の意識はますます国際化しており、国際基準を求める声も高まっている。
さらに韓国、特にソウルは年ごとに変ぼうしているという事実を考え合わせれば、韓国料理店の現状を現実的に見ても、韓国料理店がすぐにでもリストに掲載されるようになる可能性は十分あると筆者は考えている。
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