2013年5月30日木曜日

■アベノミクスで日韓の観光業界の明暗分かれる

アベノミクスで日韓の観光業界の明暗分かれる
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2013年 5月 30日 09:55 JST
By KWANWOO JUN


 韓国の経済政策担当者は同国へのアベノミクスの影響を懸念しているかもしれないが、日本へ向かう韓国の旅行客は明らかにアベノミクスの恩恵を享受しているようだ。

 韓国観光公社のデータによれば、韓国から日本へ向かう観光客の数は今年の1月から3月まで、毎月30%以上増加している。昨年11月以来、日本で大胆な量的緩和が始まってから日本円は韓国ウォンに対して20%以上下落した。

 日本の温泉でのんびりしたい韓国からの旅行客にとってはありがたい話だが、その反面、日本から韓国への旅行客は1月から3月まで毎月20%ほど減少しており、4月には前年同月比で32%減少した。

 韓国銀行が29日に発表した4月の韓国の経常収支によれば、今年1月から4月までの観光収支は赤字幅が前年同期比47%拡大し、25億ドル(約2530億円)となった。

 韓国文化観光研究院(KCTI)のイ・ソンテ上級研究員は「観光収支の赤字は円安が主因。日本人の観光客が大幅に減っている」と指摘する。

 ただし観光収支への打撃以外、韓国の実体経済は今のところ、一部が懸念していたほど円安の影響を受けていない。

 韓国では外国人観光客の約3分の1を日本人が占めるが、昨年は中国人が最大の比率を占めた。

 ハンジン・トラベル(ソウル)のマネージャー、キム・スヨン氏は「日本人観光客だけを扱う旅行代理店は限界に達し、100社中99社で社員に無休休暇をとらせたり賃金カットを行っている」と述べ、「円安は大きな打撃だが、もっと大変なのは、これ以上どこまで円安が進むか分からない点だ」と懸念を示した。



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