韓国人留学生「極端な反日感情は中国の夢実現の妨げに」―中国紙
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2013年5月22日 12時0分
2013年5月21日、中国青年報は尖閣諸島問題に対する中国人の反日感情やデモを目の当たりにした韓国人留学生が書いた「偏狭な民族主義は『中国の夢』実現の障害になる」と題した記事を掲載した。以下はその概要。
南京を旅行した時、多くのホテルやレストランには「日本人の出入り禁止」の注意書きが貼ってあった。前学期に中国と日本の間で尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題が発生した時、一部の中国人は日本レストランに石を投げ、日本の国旗を燃やし、日本車を破壊した。両国間の領土紛争が民間では民族主義の衝突として演じられた。
ここ数年、中国の一部の人々の反日感情が激化している背景の1つの大きな原因には、中国民族主義の高揚がある。この問題は中国人だけでなく、中国の周辺国も大きく注目している。
韓国人である私から見ると、日本の卑劣な歴史観や他国の領土の主権に対する侵犯には激しい憤りを感じる。しかし、良好な日中関係を維持するためには、中国人は理性を基に、正当で適切な外交によって処理すべきであり、民族主義によって問題に当たるべきではない。強烈な民族主義は、根本の問題解決ができないだけでなく、両国の感情的な衝突を激化させるだけである。民族主義の出現は他国との矛盾や紛争を引き起こし、国際社会の平和を脅かす可能性さえある。
尖閣諸島問題が発生した時の暴力的な行動や偏狭な民族主義は、中国に関心を持ち、中国と交流したいと願う外国の友人たちにマイナスの影響を与えるだけでなく、極端な民族感情の爆発は中国で生活する外国人に不安を与える。
世界には独立して自国だけで発展していける国は存在しない。特に中国は、世界最大の工場であり、マーケットであもあるため、外国との密接な協力が極めて重要だ。現在中国はすでに米国と並ぶ超大国になっており、国際社会での役割はますます重要になっている。中国人は寛容な心で国際社会に対応することが必要だ。友愛を基礎とし、民族主義を超越して世界市民の精神で国際交流を進めることにより、中華民族の復興をさらに進め、「中国の夢」を実現すべきである。
北京の人々の反日感情を自ら体験し、私は大きな憂慮と不安を感じた。もし韓国と中国との間で外交問題が発生したら、民族の衝突が起こり、深刻な社会問題を引き起こすことになるのだろうか?
中国は世界で最もパワーのある国の1つであるため、中国の民族主義の問題は全世界の問題に拡大する可能性がある。中国が「中国の夢」を実現したいと思うならば、民主主義や文明的な近代国家を確立し、民族主義問題に真摯に向き合う必要がある。そうして初めて国際社会で真の役割を果たせるようになるだろう。
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