2012年11月19日月曜日

■「9人に1人」就職できずに30歳を迎える韓国の青年たち


「9人に1人」就職できずに30歳を迎える韓国の青年たち
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/11/18/2012111800031.html?ent_rank_news
2012/11/18 03:05 朝鮮日報

 都市銀行の本部長を務め、昨年名誉退職(早期退職)したイム・ジョングさん(52)=仮名=は、大学院を終えて就職活動をしている長男(27)の姿を見るのがつらい。名門大出身ではないが「善良で礼儀正しい」と周りから言われ、大事に育ててきた息子が「就職」という壁を越えられず、無職でいるためだ。ところが、息子の目にも同様に、父親がふびんに見えるようだ。息子は「一時は100人以上の部下を抱えて仕事をしていた父親が、再就職のために就職セミナーを回っている姿を見るのはつらい」と話した。

 このケースのように、景気低迷の余波を受け、若い世代は就職の機会が年々減少し、既成世代では、リストラされる時期が前倒しになるという現象が見られるようになってきている。世代別の就業分布図を描くと「就業の空白」の年齢帯が広がっているようだ。

 統計庁が7月19日に発表した「青年層および高齢層の付加調査結果」によると、在学生を除く15-29歳の青年の9人に1人は、30歳までに一度も就職できないことが分かった。一方、最も長く勤務した職場を基準とした場合、韓国の勤労者の平均勤続期間は19年7カ月と、前年比で2カ月短くなった。

■就職できずに30歳を迎える青年、9人に1人

 今回の統計庁の調査で、在学生を除く15-29歳の青年層454万5000人のうち、51万7000人は30歳までに一度も就職できないことが明らかになった。その割合は11.4%で、統計庁が調査を開始した2004年以来、最も高い(グラフ参照)。つまり、在学生を除くと、韓国の青年9人のうち1人が、30歳になるまでに就職できないという意味だ。企画財政部(省に相当)のキム・ボムソク課長は「就職経験のないまま20代を過ごした場合、30代を過ぎてもいい仕事に出合うのは難しく、問題だ」と話す。

 青年層が就職する場合、最初の就職までにかかる時間は平均11カ月に達した。苦労して就職した場合でも、最初の職場で勤務する期間は1年4カ月にすぎないことも、調査の結果明らかになった。初めての職場を辞める理由としては「報酬、勤労時間など、勤労条件に対する不満(44%)」が最も多かった。昨年よりも回答の割合が1.7ポイント上昇したことから、青年層の希望に沿うような良い仕事がそれだけ減少していることを示す証拠といえる。

■生涯の職場、勤続年数20年にも達せず

 一方、既成世代にとって生涯の職場という意味は、次第に薄れつつある。統計庁の資料によると、55-79歳の高齢者が最も長く勤務した職場での平均勤続期間は19年7カ月だった。これは統計庁が調査を始めた05年以降、最も短い。30歳で就職した事務職の勤労者の場合、49歳で会社を辞めていることになる。平均勤続期間は2010年に20年を切り、以降減少し続ける傾向にある(グラフ参照)。

 最も長く勤務した職場を基準にした場合、勤労者が退職する時点での平均年齢は53歳だった。男女の平均寿命はそれぞれ77歳と84歳(2010年)であることを考えると、退職後も少なくとも10年以上は再就職が必要な状況だが、あまりに早く職場を離れることになる。

 統計庁のアンケート調査で、55―79歳の高齢層就業者549万人のうち90%が「今後もさらに働きたい」と回答した。高齢層の就業者の48%がさらに働きたい理由として「生活費の足しにするため」と答え、早期退職による経済的困難が大きいことを示唆している。全南大のイ・チャンヨン教授は「青年層の仕事が減り、既成世代の退職が早まる現象は、今に始まったことではないが、最近の景気悪化で、このような兆候がさらにはっきりしてきている」と話している。




0 件のコメント:

コメントを投稿