【コラム】 大都市の店舗展開から垣間見える中国人スタッフの「大変さ」
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0508&f=column_0508_048.shtml
2013/05/08(水) 21:45
人件費の安さをあてにしての中国進出はもう既に過去の時代になりました。それは生産の現場だけでなく、まだまだ進出のつづくサービス業も然り。
大都市部のサービス関連の求人サイトを見ていると、給与+保険以外に「寮アリ・食事付き」という表示が頻繁に見受けられます。急速な物価上昇によって、食・住を提供しないと、働き手を確保できないというのが現状なのでしょう。
実際、北京でもその実感はひしひしです。
例えば、以前研修を担当していたアパレルブランドショップの話。店舗は当然最も賑やかな北京の中心街にあります。周囲にレストランやバーが多く、最も売上があるのが、夜9時以降でした。閉店11時までが勝負です。
では、そんなに遅くまで働いて、ここのスタッフがこの近辺に住めるのか?
答えは、ほぼ不可能。
北京ではとうに四環(北京市内の環状線)以内の部屋の賃料は、普通の中国人の給与ではまかなえないくらいに高騰しています。車で30分はかかる場所でなければ、おいそれとは借りられないでしょう。ではタクシーに乗って帰るのかと言えば、やはりそれも頻繁にとはいかない。ほとんどの日は終電の地下鉄に乗って最寄駅まで行き、そこからバスや徒歩で帰宅することになります。
考えただけでどっと疲れてしまいました。
北京の中心から郊外に向かう地域にある私の住まいのそばにも、世界の最新ブランドが軒を連ねるショッピングセンターがあります。そしてその裏手に、そこだけ取り残されたような佇まいの小吃が並びます。一見アンバランスな風景ですが、こうしたお店の存在が、ショッピングセンターや周辺のお店の従業員の胃袋を支えているのです。もしここがなくなれば、ショッピングセンターの雇用も大変になるかもしれません。
募集を開始する以前に従業員レベルの暮らしぶりを知ることは、人材確保の上でますます重要になってくるのでしょう。
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