1950年代の日本の政治学に学ぶ点多い=中国革命研究で中国社会科学院教授―成蹊大主催シンポジウム
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2012年9月25日 8時40分
2012年9月、東京・武蔵野市の成蹊大学で、同大学のアジア太平洋研究センター主催による「アジアからの世界史像の構築とアイデンティティの創生-中国・朝鮮半島・日本の視点から」と題したシンポジウムが開催された。
孫歌・中国社会科学院文学研究所教授は「中国革命-その思想史的意義―社会変動から見出される原理」と題し講演した。
講義の中で、孫歌さんは、1950年代の中国革命に対する日本における言論や学問、研究の場で交わされた著作や言論、そして今に残る当時の資料に「大きな示唆を受けている」と述べた。その上で、「国交や自由往来がなく、情報も少ない」という状況の中で、「見事と言うべき深い議論をしている。日本の先輩から学ぶことが多い」と指摘した。
1950年代の日本の知識人の先達として、孫歌さんは、竹内好(中国文学者)と丸山真男(政治思想史学者)の二人を挙げた。竹内好については「魯迅なみに難解ではあるが、中国革命を政権変更ではなく、社会生活の営みを通じて分析した、勘のいい思想家です」と評した。
一方、丸山真男に対しては「中国革命への洞察が優れたまれに見る政治学者」として、冷戦イデオロギー、スターリン批判の論文では「マルクス主義の理論化では何が欠落したのか」「マルクス主義者は理論と現実のつながりを無視した」と、そのデリケートな思索の過程を絶賛した。そして、丸山教授も参加した1957年(昭和32年)5月の「革命と平和の論理」をめぐる座談会を50年代日本の言説を象徴するものとして、例示した。
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