2012年9月11日火曜日

■【社説】韓日の格付け逆転、大げさに騒ぐな


【社説】韓日の格付け逆転、大げさに騒ぐな
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/09/08/2012090800413.html?ent_rank_news
2012/09/08 09:59 朝鮮日報

 国際的な格付け会社フィッチ・レーティングスは6日、韓国国債の信用格付けを「A+(シングルAプラス)」から「AA-(ダブルAマイナス)」へと1段階引き上げた。これにより、韓国の信用格付けはアジア通貨危機当時の1997年12月末に「AA-」から「投機的」とされる「B-(Bマイナス)」に格下げされて以降、14年8カ月ぶりに元の水準を回復した。今回の格上げで韓国は史上初めて、日本の格付けを追い抜いた。日本の信用格付けは1990年代後半までは最高評価の「AAA(トリプルA)」だったが、長期不況で格下げされ、今年5月には「A+」まで低下した。

 先ごろ、別の格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスも、韓国の格付けをフィッチの「AA-」に相当する「Aa3(ダブルAスリー)」に引き上げた。昨年以降、米国、日本、フランスなど主要国の格付けが相次いで引き下げられる中、世界的な格付け会社がAクラスの国の格付けを引き上げたのは韓国だけだ。韓国経済の危機対応能力と安定性、躍動性が評価されたことを意味する。

 しかし、韓日の格付け逆転を韓国の経済力と国力が日本を上回ったと解釈するのは事実と異なるだけでなく、賢明でもない。昨年の国内総生産(GDP)は韓国が1兆1160億ドル、日本は5兆8690億ドルで、日本は韓国の5倍以上だ。1人当たり国民所得も韓国は2万1500万ドル、日本は4万4600ドルで2倍以上の差がある。

 韓国は昨年、308億ドルの貿易黒字を計上したが、対日貿易は286億ドルの赤字だった。主力輸出製品に使われる重要素材・部品の相当部分は日本に依存しており、経済開発計画が始まってから50年間、対日貿易赤字から脱却できずにいる。技術力の差はさらに大きい。日本は2010年に特許料収入など技術貿易で158億ドルの黒字を確保した。これに対し、韓国は48億ドルの赤字だった。日本は政府債務比率が230%に達するが、国債の90%を日本国民が保有しているため、大きな問題にはならない。

 日本の没落は90年代に人口の高齢化が急速に進んだのを機に財政負担が増大し、経済の活力が低下したのに対し、政府が対応を誤ったためだ。韓国も2016年から15-64歳の生産可能人口が減少に転じ、高齢化問題が一気に浮上する可能性が高い。新たな成長源が見つからず、福祉支出の効率性を引き上げられなければ、日本が過去20年に歩んだ道をたどることになる。そうなれば、20年の不況を耐え抜いた日本のように、韓国が崩壊せずに持ちこたえられるかどうかは疑問だ。



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