2012年10月4日木曜日

■サムスンがアップルに負けた原因、「Kストリート」にあった


サムスンがアップルに負けた原因、「Kストリート」にあった
http://japanese.joins.com/article/656/160656.html?servcode=300&sectcode=300
2012年10月04日10時49分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]

  典型的なしっぺ返し(tit-for-tat)だ。米国の法廷でサムスン電子とアップルが行っている特許訴訟の最近の様相だ。アップルは8月の評決で算定されたサムスン電子の損害賠償金は10億ドル足りないとして裁判所に増額を要請した。これに負けじとサムスンはアップルが最近出したiPhone5も4月に提起した特許訴訟の対象に含ませた。両社の特許戦線は日々広がっている。

  サムスンは勝算のある戦いをしているのだろうか。米陪審員の傾いた物差しだけがサムスンに不利なのではないかとの指摘が出ている。サムスンが米知的財産権法の制定と改正にとても無関心だったことが禍根となったという話だ。実際にアップル、グーグル、マイクロソフトなど米国のIT大企業は知的財産権関連法規を自社に有利な側に変えるのに莫大な資金を投じた。サムスンはしなかった。

  米政治資金監視団体の責任政治センター(CRP)によると、アップル、グーグル、マイクロソフトが昨年から今年9月17日までに「合法的に」使ったロビー資金はそれぞれ323万ドル、1847万ドル、1113万ドルだった。すべての資金を知的財産権法改正にだけ使ったのではない。税法や通信法、通商法などを自社に有利な側に改正するのにも少なくない金額を使った。

  責任政治センター側は、「2000年以後、アップルなどのロビー活動(件数基準)で知的財産権保護が上位を占め始めた」と分析した。実際に3社のロビー目的順位で知的財産権問題は1~2位に上がっている。

  これに対しサムスンは同じ期間に14万ドルをロビー活動に使った。米IT企業では少ない方のアップルの5%にもならない金額だ。米IT企業と比較するのが無理ならばソニーと比べてみよう。ソニーは同じ期間に531万4000ドルを使った。サムスンより38倍も多い。

  サムスンがロビーした目的は何だろうか。米放送通信・環境・通商交易問題などだった。知的財産権問題には一銭も投じなかった。だが、ソニーのロビー目的の1位はまさに知的財産権保護だった。

  サムスンはその代価を十分に払っているようだ。米法律専門紙のアメリカンローは、「アップルの創業者スティーブ・ジョブズが生前に注目した知的財産権はまさにトレードドレスだった」と最近伝えた。これは製品の外見・イメージなどを包括する知的財産権だ。アップルは8月、これを根拠にサムスンの特許侵害評決を引き出した。

  ロイター通信は「トレードドレスは1946年に制定された商標法の一部だったが、注目されることはなかった。アップルが10年余り前から議員を相手にロビー活動をしてその条項を生き返らせただけでなく一層強化した」と報道した。8月のサムスンの敗北が法廷ではなく米ワシントンのロビイスト通りである「Kストリート」で懐妊していたことになる。

  世界経済研究院の司空壱(サゴン・イル)理事長は、「米国でロビーは合法的なビジネス活動。サムスンなどは世界的な企業になっただけに世界最大市場である米国で成功するためにKストリート活動(ロビー)もアップグレードしなければならない」と注文した。

  ◆Kストリート=米ワシントンDCを横切るメーンストリートのひとつ。車に乗ってこの道を南西に10分ほど走れば議事堂に達する。アップル、グーグル、ボーイングなど世界的な企業のワシントン事務所とロビー会社が密集している所だ。ここで活動するロビイストだけでも3万人に上るという。合法的なロビー資金だけでも年間21億ドル水準だ。企業と利益団体、市民団体がここを中心にロビー活動をしており、立法市場とも呼ばれる。




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