2012年10月29日月曜日

■この時期に日本を訪れるべきか


この時期に日本を訪れるべきか
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2012-10/29/content_26938272.htm
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年10月29日

公民には旅行先を選択する権利がある。今この時期での日本旅行は、国家の利益を損ねるものだろうか。双方の立場からの意見のぶつかり合いは、全面的かつ真実の中国を反映している。

この時期に日本ツアーの広告

黒のウインドブレーカーに身を包んだ林雅蘭さんは9月2日早朝、青島流亭国際空港でツアー客を待っていた。林さんは青島市某旅行会社の日本ツアーのガイドだ。林さんはこれから1週間に渡り、25人の中国人観光客を連れ、大阪・東京・箱根・浜松を訪れる。同ツアー「ロマンあふれる日本金秋の旅」の旅行費用は、1人当たり7000元強だ。

興奮に胸踊らせる観光客を乗せた航空機は、2時間半のフライトを経て関西国際空港に着陸した。これらの中国人観光客らは数日後、憧れの日本製品(資生堂の化粧品、キヤノンやニコンのカメラ、カシオやシチズンの腕時計、現地の食品)を詰め込んだ買い物袋を両手に下げていた。1人当たりの消費額は、5000元以上に達した。

箱根の温泉につかった女性は、林さんに目配せをし、「とっても気持ちいい」と溜息をもらした。林さんは、釣魚島問題による影響を受け、日本旅行を希望する中国人観光客が減少を続けることを予想していたが、林さんにとってこれが最後の日本ツアーになるとは思わなかった。

9月前、林さんは毎月1、2回は日本を訪れていた。林さんの旅行会社は9月12日、現地の新聞に日本ツアーの広告を掲載した。同日午前、同社の業務部の電話が鳴った。担当者が受話器を取ると、「この時期に、なぜ日本ツアーの広告を出すんだ?」というクレームだった。

日本はその2日前、釣魚島及び付属島嶼の買い取りを宣言し、いわゆる「国有化」を実施した。9月15日、孟昭さんを含む青島市の各旅行会社の担当者は、「日本ツアーの安全に注意するように」という内容の、観光局からのショートメールを受信した。

数ヶ月前から、青島市の日本を目的地とする観光客数は、減少の一途をたどっていた。2011年から2012年の上半期、毎月平均200組のツアー客(5000−6000人)が青島市を通過し訪日していた。ところが今年7月には人数が半減し、8月には約7割減、9月には約9割減となり、10月には日本ツアーが一つも組まれなくなった。

米国が中国人観光客の規制緩和

青島市は9月18日、「第6回中米省州観光局長提携発展対話会議」を開催した。同会議からは、米国が中国人観光客に対する「ハードル」を引き下げるという情報が伝わった。

全米旅行産業協会(TIA)のロジャー・ダウCEOは、「当協会は米国国務省と、テレビ電話によるビザ免除について検討している」と語った。

山東省観光局の関係者は、これは米国の中国に対する友好的な姿勢を示すものであり、偶然この時期に示されたに過ぎないと述べた。しかし中国社会では、次のような気がせいせいする解釈がなされている。日本製のエンジンや半導体の輸入とは異なり、中国の一般人は日本でなくても、韓国、東南アジア、欧州を旅行することができるというのだ。




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