2012年9月6日木曜日

■中国とEUを世界地図から切り抜くと見えてくる「中国の姿」


中国とEUを世界地図から切り抜くと見えてくる「中国の姿」
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0905&f=column_0905_043.shtml
2012/09/05(水) 17:55

 「中華人民共和国の国籍を持つ人」、つまり「中国人」はバラバラだという話は、耳にタコができるくらい言われてきましたし、もうすでにできている方も大勢おいでと思います。

 「中国人」と名がつく人たちは、日本のなんと26倍の面積の国土に住んでいるわけですから、よくよく考えれば地域差があってバラバラなのが当然。これはある程度の深さで中国ビジネスに飛び込むになった方たちにとって感覚的に理解できていると思うのですが、一方、「国」という枠組みへの刷り込みが強すぎるのか、その他多くの日本人の方が、中国の地域差をなかなか腑に落ちるイメージで描けていないようです。

 その原因は、基準目線が日本であること。それでは自ずと想像力に限界が出てくるのは当たり前ではないか? と。そもそも日本と比較して中国を語ろうというのが間違いじゃないのか? と。

 ということで突然ですが、ここで「ヨーロッパ」、それも範囲が明確な「EU」に登場いただきます。現在、EU加盟27カ国の合計面積は、およそ434万平方KM。人口は約4億8950万人です。(日本外務省HP参照)

 そこに住む人たちは、アングロサクソン系、スラブ系、ゲルマン系、ラテン系などの民族に分かれる以外にも、イギリス人、フランス人、ドイツ人、スペイン人など国籍による区別がなされます。そして、勤勉なドイツ人と陽気なイタリア人がまったく違う国民性を持つと理解されているように、ヨーロッパは、多様な個性の民族・国民が複雑に配置され、均衡を織り成している地域というイメージが浸透しています。

 そこで。

 さらに腑に落ちていただくために、かなりアナログですが、メルカトル法の世界地図の中国の部分を切り抜きます。そしてEUと比べます。

さらに中国の上にEUを乗せてみました。(EUは国境線でカットしています)

 EU、すっぽり入りました。中国の総面積は、EUの2倍以上。入って当然です。もう言わんとしていることはお分かりですね。

 ちょっと乱暴な言い方をすると、中国とは、ヨーロッパのようにまったくばらばらな個性の違う人々がよせ集まった集合体です。国家は、それが飛び散らないように内側に収めるための枠組みの概念です。

 仮に中国の上海や北京に本社を置いてローカルスタッフを雇用するということは、パリやロンドンのような大都市にヨーロッパ本社を置いて、フランス人とドイツ人とフィンランド人とポーランド人とポルトガル人を雇うくらいのスケールだと想像しておいたほうがいいかもしれません。

 中国社会は、日本のものさしからはみ出た部分が大きい、奥行の深い社会なので、離れ立ち位置を変えて物事を見たり、違う比較対照を引っ張り出したりという発想の柔軟さがないとなかなか日本人には腑に落としづらいものです。



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