中国反日デモで日系企業の休業相次ぐ、米国防長官は日中に「冷静な」対応求める
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2012年 09月 18日 02:02 JST
[上海/北京/ 17日 ロイター] 尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐる中国での反日デモを受け、日系企業が相次いで中国における工場や店舗の操業・営業を一時停止する事態となっている。
週末に中国各地で発生したデモや暴力行為では日本の有名企業が標的となり、在留邦人は外出を控えるなど不安を強いられている。18日には満州事変の発端となった1931年の柳条湖事件の日を迎え、反日行動はさらに高まる恐れがある。
中国政府は17日、中国各地で発生している大規模な反日デモを受け、中国に滞在する日本人や日本の財産を保護することを約束するとともに、デモ参加者に対し「秩序だって理性的かつ適法な方法で」意見表明をするよう求めた。
また日本に対して、「日本による(尖閣諸島の)違法購入に伴う深刻な破壊的結果が着実に表面化しつつあり、この責任は日本によって担われるべきだ」と述べた。
こうしたなか、米国のパネッタ国防長官は17日、尖閣諸島をめぐって日中間で緊張が高まっていることに懸念を表明、「すべての当事者に平静さと自制」を求めた。
週末のデモは日本の外交関連施設のほか、飲食店や自動車販売店などが標的になった。このうち、トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)とホンダは、山東省青島市の各店舗が放火され、甚大な被害を受けたと述べた。
*トヨタは、工場・事務所とも17日は通常通り操業・営業。邦人従業員の帰国指示は出していない。
*ホンダは、広州と武漢の工場の操業を18日から2日間停止する。
*ファーストリテイリングは、中国におけるユニクロの店舗を一部休業。今後休業店をさらに増やす可能性がある。
*セブン&アイ・ホールディングスは、18日に中国でのイトーヨーカ堂13店舗とセブン─イレブン198店舗を休業する。
*ソニーは、18日も平常通り業務を行う予定だが、小売店舗と工場に関しては対策を講じるかどうか検討している。
*マツダは、長安フォードマツダ南京工場を18日から4日間閉鎖する。同工場は重慶長安汽車(000625.SZ: 株価, 企業情報, レポート)や米フォード・モーターと共同操業している。
*日産自動車は、関係筋によると、広州の2工場と鄭州にある2工場の操業を17、18日の2日間停止する。
*パナソニックは、工場の1つで中国人従業員によるサボタージュが発生し、18日も操業停止が続く見通し。
*キヤノンは、日本のメディアによると、17─18日に中国の4工場のうち3工場で生産を停止する。
*全日本空輸は、中国発日本行きの便でキャンセルが相次いでいる。
*イオンは、日本で働くスタッフの中国出張を取りやめている。
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