2012年4月29日日曜日

■香港のカップル、軽井沢で愛を撮影 観光協会が誘致


香港のカップル、軽井沢で愛を撮影 観光協会が誘致
http://www.shinmai.co.jp/news/20120429/KT120425FTI090021000.html
04月29日(日)

 大型連休の観光客でにぎわい始めた北佐久郡軽井沢町で、ウエディングドレスやスーツで着飾った香港からのカップルが街角のあちこちで写真に納まっている。結婚前に写真集(フォトアルバム)を作るためで、香港では広く行われているという。軽井沢観光協会が10年ほど前から、インバウンド(海外誘客)の一環で「ロケ地に」と誘致し、撮影にも協力。関係者によると、軽井沢に撮影に訪れるカップルは増えている。

 観光協会誘客企画会議の議長荻原代志智さん(40)によると、結婚前の写真集製作は香港、中国、台湾では「当たり前」。多くは専門業者が手掛け、作品性も高いといい、載せる写真を海外で撮影する例も珍しくない。

 軽井沢は当初、撮影地として無名だったが、日本の中では北海道や沖縄などとともに知られるようになっている。桜が咲く春と紅葉の秋がピークで、近隣の小諸市、上田市などで撮影するカップルもいる。

 香港ウエディング協会の会長で、フォトアルバムの制作会社を経営する関孝慈(クワンハウシー)さん(40)=香港=は、軽井沢観光協会の誘致にいち早く呼応し、軽井沢を撮影地に選んできた。ことしは4月上旬から約1カ月の日程でスタッフと軽井沢に滞在。軽井沢や周辺を撮影で回っている。軽井沢の魅力を「街並みがきれいで、ヨーロッパっぽい所もある。東京から近いこともメリット」と話す。

 日本を訪れて写真集を作るのにかかる標準的な価格は、往復の飛行機代と撮影、製本(1冊)、大型の写真1枚、衣装代(男女とも2着)で、日本円にして約25万円という。

 関さんの会社が8年前に軽井沢で撮影を始めた時には、秋に8組、春に20組ほどだった。この春は60組余り、年間で130~140組の撮影を手掛ける。当初は関さんの会社だけだったが、今は関さんが知るだけで香港から8社が軽井沢に来ているという。

 荻原さんは「アルバムを見た人に軽井沢へ行ってみたいと思ってもらえる。撮影に併せて県内の他の場所を観光したり、事前に下見に来たりするカップルもいる。地元の観光振興につながっている」。ただ、新規参入業者が増えていることもあり、観光協会はマナーやルールを守って撮影するよう文書を作り、香港ウエディング協会を通じて呼び掛けている。同時に、「今後は日本人も軽井沢でアルバムを作るような取り組みを始めたい」(荻原さん)としている。



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