2012年4月28日土曜日

■【MLB】「もはや完全試合も夢じゃない」。NYメディアが報じたダルビッシュ有


【MLB】「もはや完全試合も夢じゃない」。NYメディアが報じたダルビッシュ有
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120428-00000301-sportiva-base
4月28日(土)13時46分  webスポルティーバ

 現地4月24日の試合でヤンキース打線を9回途中まで7安打、10三振、無失点に抑えたレンジャーズのダルビッシュ有の評価が米国でもうなぎ上りだ。

 ヤンキース打線といえば、百戦錬磨のスター選手が揃い、相手投手をじわじわと追い込んでくる印象があるが、ダルビッシュはその強力打線に付け入る隙を与えなかった。

 ダルビッシュに4打数無安打、1三振に抑え込まれた年俸18億3千万円の1塁手、マーク・テシェイラは、「聞いていた通りの実力、それ以上かもしれない。ベースのコーナーにボールが集まり、すべてが動いていた」と脱帽し、「ヒロキが素晴らしいピッチングをしていたのに、我々はまったく援護ができなかった。申し訳ない」と、黒田の好投を思いやった。

 極端だったのは、A-Rodことアレックス・ロドリゲス。3回の一死満塁のチャンスで三ゴロ併殺打に倒れるなど4打数無安打(1三振)に終わったA-Rodは、試合後のクラブハウスで姿をくらますと、最後まで報道陣の前に出てこなかった。

 2安打を放ち存在感を見せつけたデレク・ジーターは、「ダルビッシュはすべての球種を織り交ぜながら、全打者に対し素晴らしい投球をしていた。投手が誰であろうとも初対決は厳しい戦いとなるが、彼は投手としてすべてを兼ね備えていた。制球も良く常に有利なカウントで投げていた」と頭を下げた。

 敵将・ジラルディ監督は前回までの制球難に苦しんでいたデータを持ち出し、待球作戦を指示したが、「制球も良く、投げるたびに良くなっていった」とダルビッシュの能力の高さに舌を巻いた。

 また、ダルビッシュのピッチングに普段は手厳しいニューヨークのメディアも賛辞を惜しまなかった。

 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は2失点の好投を見せたヤンキースの黒田博樹も評価した上で”Two Japanese Starters: One Good, One Great”、「ひとりの日本人投手は良く、もうひとりはもっと素晴らしかった」と見出しをつけた。

 ESPN電子版は、ヤンキースがダルビッシュの入札に参加したものの、入札額がレンジャーズの5170万ドル3411ドル(約42億円)に遠く及ばない1500万ドル(約12億円)だったことに加えて、キャッシュマンGMが当時、「入札額は適性価格」と語ったことを踏まえた上で、「この日の結果がわかっていたら、キャッシュマンGMも獲得を本気で目指していたのでは……」と皮肉った。

 そして最後に、メジャーリーグに関わる多くの日本人記者が感じたことがあった。その見解とまったく同じ書き出しで記事を綴ったのが、ニューヨーク・ポスト紙(電子版)だ。

「もし、ダルビッシュ有がこの試合以上の投球をするのならば、今シーズン、完全試合を達成する投手はフィル・ハンバー(※)だけではなくなるだろう」
 
 ダルビッシュ有、25歳。彼は野茂英雄、イチローに続き、「日本人ここにあり!」というファンの夢を叶えてくれる存在になるかもしれない。次回登板は現地時間4月30日のトロント・ブルージェイズ戦。



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