アジア・太平洋LCCが急速発展の軌道に
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「人民網日本語版」2012年4月9日
オーストラリアのカンタス航空と中国東方航空はこのほど声明を発表し、香港に格安航空会社・捷星香港有限公司(ジェットスター香港)を合弁設立することを明らかにした。第一弾としてエアバス社の「A320」3機を導入する計画という。合弁会社の登録資本金は1億1500万ドルで、両社がそれぞれ株式の50%を保有する。東方航空によると、合弁会社は15年にはA320を18機保有する予定という。
国際航空運送協会(IATA)広報部のアルバート・ジョエン副部長によると、航空需要の伸びがさまざまなタイプの航空会社の発展を後押ししており、全方位的なサービスの航空会社から格安航空会社(LCC)に、さらにはサービスにもコストにも配慮した航空会社へと幅広い発展を遂げている。アジアの航空市場には力強い成長の潜在力があり、各タイプの航空会社がいずれも急速に発展している。2012年にはアジア・太平洋地域内の旅客および同地域に出かける旅客が世界の航空市場の総旅客数に占める割合は33%に達し、15年にはさらに37%に増える見込みという。
▽アジアの各分野の密接な交流がLCCの成長を後押し
実際、アジアのLCC開発には大きな可能性がある。アジア航空市場においてLCCのシェアは15%にとどまり、世界平均の23%や欧州平均の39%を下回る。捷星公司のブルース・ブキャナン最高経営責任者(CEO)によれば、中国のLCC普及率は5%に満たない。ここ数年のアジア・太平洋地域のLCC市場の急速な発展は、アジア経済の急成長によるところが大きく、経済貿易、文化、科学技術などの分野で各国間の人の往来がますます密接になっている。IATAの予測によると、10年から15年にかけて、世界の旅客総数はのべ35億5千万人に増加する見込みだ。前の5年間より増加するとみられる8億7700万人のうち、2億1200万人は中国路線の利用者だと予想される。
アナリストや航空産業の上層部の予測によると、東南アジア地域の経済が力強く成長していること、ほかに信頼できる代替品がないことから、LCCは今後より急速な成長を遂げていく。シンガポールのタイガーエアウェイズの陳有成最高経営責任者(CEO)は、10年前にはアジア・太平洋地域の空港のLCC需要が今日のように力強いものになるとは予想もしていなかったと述べ、シンガポール航空傘下のLCCスクートのウィルソンCEOも、低コストの航空市場がアジアで急速に成長していると話す。
捷星公司はカンタス航空の中国市場における踏みきり台になり、アジアの航空産業におけるカンタス空港の重要な中枢になるとみられる。オーストラリアの観光・交通産業の関係者によると、中国人の海外旅行者数は驚くべきペースで増加しており、世帯収入の増加にともなって、今後10年間で1億1千人が海外に旅行すると予想される。
日本は国内経済が不調で、一部のビジネス関係者は価格の安いLCCに乗り換えざるをえなくなり、このことが日本のLCC産業の発展を直接的に促進している。
▽LCCの価格的優位が伝統的航空会社には大きな圧力
アジア内の資金調整がアジア・太平洋地域のLCC発展を背後から支援している。たとえば日本のピーチ・アビエーションは全日本空輸(ANA)と産業革新機構、香港のファーストイースタン・インベストメントグループが共同出資して設立されたLCCだ。エアアジア・ジャパンはANAとエアアジアが共同設立したものであり、ジェットスター・ジャパンの株式は日本航空(JAL)と三菱商事のほか、カンタス航空も42%を保有する。インドのスパイスジェットの筆頭株主であるマザーサングループは、インドの有名な大手財団であり、業務範囲は航空産業や映画・テレビ産業に及ぶ。同グループの株式買い増しにより、スパイスジェットは今後のより堅実な発展に向けて力強い後ろ盾を得たことになる。
LCCは通常よりも座席を25%増やし、電子チケットや自動チェックインサービスを利用するなどの方法により、価格面で優位に立っている。発展ぶりは急速で、伝統的な航空会社にとって大きな圧力となっている。
「韓国先駆報」(コリア・ヘラルド)によると、中国と日本のLCCが年内にもソウル発着の新路線を開通する予定で、韓国の航空会社はより大きな圧力を感じている。日本のピーチはこのほど、5月8日に開通する関西国際空港と韓国の首都ソウルを結ぶ路線の航空券価格を発表した。燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)を含まない片道価格は5280-2万3980円で、ANA、JAL、大韓航空などの大手の2分の1以下だ。日本国内市場をみると、ピーチの価格は親会社であるANAのわずか3分の1にとどまる。
アジア最大のLCCでマレーシアに本部を置くエアアジアは、低価格戦略で市場拡大を続け、現在は24カ国・地域の80都市に就航する165本の路線を運行している。日本発着路線をみると、片道運賃は大手航空会社の半分以下だ。今年3月28日に運営をスタートしたエアアジア・フィリピンの価格は、シティグループがまとめた統計によるとライバル他社より22-37%低いという。
シンガポール航空が100%出資するLCCスクートは年内にも運航をスタートする計画だ。シンガポール紙「連合早報」が伝えたところによると、スクートはシンガポールと天津を結ぶ直行便を初めて開通させ、これを中国の二線・三線都市の航空市場にコマを進めるための第一歩にするのだという。
▽周辺産業、LCCがもたらす巨大チャンスに期待
「連合早報」によると、シンガポールのチャンギ空港のLCCターミナルビルは急増する需要に追いついておらず、今年9月に閉鎖され、来年からもっと大きなLCCターミナルビルの建設が始まる予定だという。新ビルは17年にサービス提供を開始し、1年間でのべ1600万人の旅客がここを利用することになると予想される。
インドのLCCが飛躍的に発展しており、観光やターミナルビルなどの関連産業も急速に発展している。LCCが価格面で十分なサービスを提供するとすれば、これまで国内線・国際線ともに航空機の利用を考えなかった人々が航空機での旅を選択するようになり、新たな市場ニーズが喚起されることになる。
LCCの乗客はその多くが観光旅行を目的とする人々であり、各地の観光地や旅行目的先の政府はLCCに大きな期待を寄せる。ピーチは関西国際空港から長崎に向かう第一便の機内で、テーマパークのハウステンボスのチケット抽選会を行った。同社の井上慎一CEOは、長崎はアジアとの関係で長い歴史があり、アジアの観光客を引きつけるに違いないと確信するとし、この路線を気軽に利用してほしいと呼びかける。
日本の成田空港のある千葉県と成田市はLCCの就航を首を長くして待っていた。県はLCCの就航を利用して、経済特区を設立し、空港と東京を結ぶ鉄道路線や高速バス路線などの公共交通設備を充実させて、経済に活力を与えたいとしている。成田市は市内の観光資源の宣伝に力を入れ、サービス産業を通じて現地経済の発展を促進したい考えだ。空港周辺のホテルもさまざまな準備を進めており、LCCがもたらすであろう巨大なビジネスチャンスに期待を寄せている。
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