2012年12月27日木曜日

■<コラム・巨象を探る>日中両国、「戦略的互恵関係」の発展に期待=第2次「氷を砕く旅」も―安倍政権発足


<コラム・巨象を探る>日中両国、「戦略的互恵関係」の発展に期待=第2次「氷を砕く旅」も―安倍政権発足
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2012年12月26日 16時26分      

2012年12月26日、衆参両院本会議の首相指名選挙で自民党の安倍晋三総裁が第96代の首相に選出された。安倍首相に対する期待が日中両国で高まっている。

安倍氏はタカ派の代表格と目されているが、小泉純一郎首相時代に「政冷経熱」といわれ、すっかり冷え込んだ日中関係を改善したことで、中国側も一目置いている。前回、2006年の首相就任後、直ちに中国へ「氷を砕く旅」に出発、日中関係を「戦略的互恵関係」と位置づけ、日中関係に新たな発展の機会を開いた。

安倍氏は17日の記者会見で、「日中関係は日本にとって最も重要な二国間関係のひとつ。粘り強く中国との対話は続けながら、良好な関係に改善をしていく努力をしていきたい」と明言した。

同氏はかねて、「日本にとっても、中国にとっても、良好な関係は極めて重要。中国の成長をいかに日本の経済に取り込んでいくかが、日本経済の発展にとって大きな鍵になる。中国にとっても日本の投資が必要。切っても切れない関係であり、両国は引っ越しのしようのない隣国で、この関係を確かなものにしていくことは、両国の利益に合致し、繁栄につながる。アジア太平洋地域や世界全体にとってもプラスとなる。日本も中国も、エネルギーや人口といった問題に遭遇しており、両国が協力して、新しい解決の道を模索していくべきだ」と語っている。

さらに、安倍氏は2006年の第1次安倍内閣と同様、政治的な問題を事実上棚上げして経済分野の共通利益を発展させる「戦略的互恵関係」を志向する考えを強調。「尖閣問題」が経済など日中関係全体に悪影響を及ぼさないようにすべきだとの考えを繰り返し示している。

安倍氏は25日、中国の程永華駐日大使と自民党本部で面会した。首相就任を控えた安倍氏を大使が表敬訪問した格好だが、日中関係の打開に向け話し合われた可能性がある。

中国国営新華社通信は、衆院選結果についての論評記事の中で、「外交政策を再構成し、隣人のイメージを変える機会となる。新指導者は理性的な外交政策を取るべきだ」とし、日中関係改善のきっかけとするよう求めた。中国社会科学院日本研究所の高洪副所長は「安倍氏には経験と柔軟性がある。首相就任後は国益を踏まえ、現実的な判断をする可能性がある」と日中関係の局面打開への期待を表明している。

対中ビジネスの悪化に直面している日本の経済界も「安倍氏と習近平総書記の新体制で事態が打開されることを望む」(日本経団連幹部)と熱い視線を送っている。中国への出張から帰国したばかりの日本の有力シンクタンク研究主幹も「関係正常化への機運が両国で高まっている。“雨降って地固まる”ことになろう」と分析している。

日中両国の行く末を考えたときに、一刻も早くウインウインの関係を構築しなければならない。今こそ「小異を捨てて大同につく」の精神を実行に移す時だろう。



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