“世界最長”京広高速鉄道が全面開通=物流や観光業の構造転換を後押し―中国
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2012年12月26日 18時14分
2012年12月26日、中国の首都・北京市と広東省広州市を結び、営業距離が世界最長となる「京広高速鉄道」が正式に全面開通した。これにより北京~広州間の移動はこれまでよりも大幅に短縮され、約8時間で結ばれることになった。中国新聞網の報道。
同路線は北京市から石家荘(河北省)・鄭州(河南省)・武漢(湖北省)・長沙(湖南省)を経由して広州市へと南北を縦断する全長2298km。華北・中部・中南部・珠江デルタなどの主要経済地区、主要28都市を通ることから、その開通は「新たな大動脈」として沿線一帯の地方経済にとっていっそうの発展への起爆剤になるものと期待されており、とくに高速物流の実現と産業構造のアップグレード、産業移転の後押しになると目されている。
同路線の開通によって、陸上輸送と航空輸送の競争も激化している。一部の航空会社は京広高速鉄道の沿線一帯を結ぶ路線自体を廃止したり、短距離路線を中心にチケットを大幅に値引きして価格で対抗したりするなどの対応をとっている。広東省の大手紙・南方日報は「京広高速鉄道の開通で武漢から北京の航空運賃が200元(約2700円)を下回った」と報じている。中国の国内路線は離着陸時間の遅延が常態化しており、高速鉄道を利用した方が時間的に正確だという状況もある。貨物輸送に関しても、大幅なコストダウンが実現できる鉄道輸送は航空輸送にとってかわる輸送手段になるかもしれない。京広高速鉄道が開通したことによって、同じルートを走る従来便は本数が大幅に整理された。これを貨物線にシフトすることによって、同線沿線の貨物輸送能力は3倍以上になるという。
また、観光業界にとっては市場の拡大に大きな追い風となっている。北京市、天津市、河北・河南両省、湖北・湖南両省、広東省の7省と31都市の代表が石家荘で「北京・香港・マカオ 高速鉄道沿線観光市場推進連盟」を設立するなど、観光商品の開発や観光産業のアップグレードを図る動きが活発となっているという。これまでの主力だった詰め込み式の団体旅行にかわって、個人の自由旅行などが脚光を浴びるものとみられる。
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