2012年7月3日火曜日

■観光客急増、通天閣 きょう開業100周年


観光客急増、通天閣 きょう開業100周年
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/120703/20120703022.html
2012年7月3日

 大阪を代表する観光スポット、新世界の通天閣(大阪市浪速区)が絶好調だ。入場者数は2005年度からうなぎ上りで、07年度以降は毎年100万人を超え、2代目通天閣が誕生した1950年代に迫るにぎわいぶり。近くの天王寺動物園のリニューアル計画も進む中、新世界かいわいから目が離せない。


 「平日なのに並ぶの?」「先にほか回る?」

 とある平日の午前。通天閣には、入場を待ちわびる若い女性グループや家族連れの姿。展望台も観光客でごった返し、3代目ビリケンとの記念撮影や土産物選びに大はしゃぎだ。

 通天閣は、1912年に開業したが、43年に火災で消失。地元住民らの活動によって56年10月に2代目として再建。3日、初代から数えて開業100周年を迎えた。

 再建翌年度約155万人を数えた観光客は、大阪万博などで一時的に回復するものの減少は止まらなかった。大きな要因は光化学スモッグによる視界不良や近隣で発生した労働者の暴動によるイメージダウン。75年度には20万人を割り込んだ。

 「悪いイメージを取り除くためには、大阪以外の人に今の良さを感じてもらい、その良さを発信してもらうしかない」と通天閣観光の高井隆光副社長。幸福の神様・ビリケンさんを絡めたイベントを数々打ち出しながら観光客増を図ってきた。

 特に今年は、展望台を金ぴかに改装するなど総額1億円をかけ全館をリニューアル。ゆかりの漫画家・ゆでたまごさんの協力を得て「新世界キン肉マンプロジェクト」と題したミュージアムコーナーも新設した。オープン当日には多くの漫画ファンが押し寄せ、「新世界や通天閣になじみがない人でも漫画が縁でここに来てもらえれば」と高井副社長は期待を込める。

 新世界の街並みも大きく変化した。7、8年前に20店舗もなかった串カツ店は今や50店以上。串カツののぼりや看板が立ち並び、“串カツのテーマパーク”さながらに。かいわいに住んでいなかった人が出店するケースもあり、その一人で新世界串かつ振興会の会長を務める村藤義文さん(40)は「新世界と言えば串カツ。串カツを生かして、小さいころに遊んでいた新世界をにぎやかにしたかった」と語る。

 「次の100年に向かって、地域一体となり常に次の一手を考えていかないといけない」。高井副社長も村藤会長も、さらなる発展に向けて思いを新たにしている。



0 件のコメント:

コメントを投稿