2012年8月31日金曜日

■【コラム】 国のお達しが出るほどの加熱ぶり。中国の月餅商戦が始まった!


【コラム】 国のお達しが出るほどの加熱ぶり。中国の月餅商戦が始まった!
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0830&f=column_0830_045.shtml
2012/08/30(木) 16:42

 今年は9月30日に中秋節を迎える中国。10月1日の国慶節休暇と暦が重なり、今年は国定休日でも8連休の大型連休となる。

 そんな中秋節を前に、8月に入り始まった月餅商戦。高級ホテルでは重要な収入源ともなり、それぞれ趣向を凝らした商品が販売される。大連でも販売数トップ且つ、ここの月餅を送り送られるのはひとつのステイタスを誇るといわれる老舗、フラマホテルの担当者に話をうかがった。

 一般的にひと箱8個~12個入り。価格帯も広く、150元(約2,000円)前後から最高級品は1,890元(約25,000円)! 小豆餡、白餡、五仁(ピ-ナッツなどの木の実)、栗などのオーソドックスなものから、冬虫花草、フカヒレ、燕の巣、金華ハムのほか、大連ならではともいえるナマコ、アワビなどの高級食材を使用したものも。

 形も一般的な型押しの広式(広州地方)をメインに、蘇式(蘇州・楊州地方)、潮式(福建地方)など一風変わった種類もあり、豊富なラインナップぶり。一番の売れ筋は比較的リーズナブルな188元(約2,500円)の五仁、小豆餡・玉子入りの王道の味セット。

 伝統の味が守られる一方で、スターバックスコーヒーやハーゲンダッツ、ベーカリー、洋菓子店でもオリジナルの洋風月餅が販売され、若い世代の人気を呼んでいる。フラマホテルもスイス製のチョコレートを使ったチョコ月餅、アイス月餅ほか、ケーキとセットになった新商品を今年から展開するという。

 今の時期はまだ販売カウンターも閑散としているが、中秋節2~1週間前になると、ホテルロビーは月餅を求める大量の人が押し寄せる。ロビーの引換所だけでは足りず、外にも特設テントを設けないと捌ききれないほどの人気ぶり。ホテル周辺は大量買付けに来た路上駐車でごった返し、軽く渋滞の原因にもなっている(私は毎年これを「月餅渋滞」と呼ぶ)。

 「チケット買うよ~」、「チケットあるよ~」。ホテル前には月餅引き換えチケットのダフ屋も毎年登場。いずれも同ホテルの月餅の人気振りが見てとれる毎年おなじみのシーンだ。

 ちなみに昨年の販売総額は企業秘密ということで教えていただけなかったが、箱数でいういとざっと十数万箱とのこと。かなりざっくりではあるが(笑)、どんなに少なく見積もっても、たかが月餅とは侮れないケタ違いの数字にはただ驚くばかり。

 かつて北京のホテルに勤務していたという同ホテルスタッフの話では、月餅プラスワインとのセット販売で5,000元(約65,000円)ほどの高級シリーズが販売されていたそうだが、このような抱き合わせや、高級すぎるセット販売の加熱ぶりに対し、数年前には政府通達で歯止めがかかったほどだとか。現在でも毎年問題になっているが、高級感を演出するための過剰包装は激化の一方で、やはり月餅商戦の勢いは止まらない。

 日本のお歳暮、お中元に相当する大切な行事、中秋節の「送月餅」。日本国内においても中国企業と関わるみなさまにおかれましては、中国の慣例に沿って月餅を送ってみてはいかがでしょうか。

 写真は、箱の豪華さも贈答品としての大切な要素。もちろん中身も大連一の売り上げを誇るお墨付き。



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