米干魃 低水位で船舶座礁 ミシシッピ川、先週は100隻以上
http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/120828/cpd1208280505012-n1.htm
2012.8.28 05:00
米最大の河川、ミシシッピ川で先週、干魃(かんばつ)の影響で100隻以上の船舶がミシシッピ州グリーンビル港近辺で座礁し停止した。1年前には洪水に見舞われた同川だが、現在は水位が低すぎるため一部が閉鎖されている。船舶が浅瀬に乗り上げて運航が遮られ、はしけは積み荷を減らして航行しなければならない状態だ。
北米ではカナダから米テキサス州にかけての地域が干魃に見舞われ、穀物の生育に被害が出ている。米河川輸送財団によると、今回は1988年の干魃に匹敵する可能性があるという。同年には輸送業者の被害額は10億ドル(現在のレートで約790億円)に上り、ミシシッピ川の水位は近代史上最低の水準まで低下した。
河川輸送財団によると、内陸水路の輸送量は、2010年に5億6600万トン、1800億ドル相当に上り、米国の穀物輸出の60%、国内の石油輸送の22%、発電用石炭輸送の20%を占めた。今回、河川での輸送に支障が出ているため、運賃は上昇しているという。
米陸軍工兵隊ミシシッピバレー師団の司令官でミシシッピ川委員会の委員長を務めるピーボディー氏(54)は「航路を開放しておかなければならない。米中心部につながる航路だ」と危機感をあらわにした。(ブルームバーグ Brian K. Sullivan)
0 件のコメント:
コメントを投稿