2012年12月23日日曜日

■「財テクこそ最高の価値」コツコツ貯めて派手に使う30代


「財テクこそ最高の価値」コツコツ貯めて派手に使う30代
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/12/23/2012122300101.html
2012/12/23 09:02 朝鮮日報

 共稼ぎの主婦、イ・ソンジョンさん(35)のクレジットカードの明細には「購入取り消し」といった記載が多い。

 ひとまず買ってみたものの、後に返品した品物だ。イさんは「子どもと一緒にスーパーへ行くと、おもちゃを買ってくれとせがまれるが、こういう時はひとまず買って、数日後に飽きが来たらそのまま包装して返品する。どうせ1、2回しか使わない品物は、ほとんどこのように少しだけ使って返品している」と話した。

 イさんは育児、買い物など目的別にクレジットカードを5枚持っている。クレジットカードは1カ月の使用額が30万ウォン(約2万2000円)を超えると各種の割引があるため、イさんは5枚のカードを全て30万ウォンを多少超える分だけ使用する。イさんは「スーパーやカード会社では、私がブラックリストに登録されているかもしれないが、金を貯めようとすればこのくらいの厚かましさが必要」と話す。イさんはこうして貯めた資金を貯金に回している。夫と2人で月600万ウォン(約44万円)ほど稼ぐが、半分に相当する300万ウォン(約22万円)を積立式ファンドと積立預金に分けている。だからといって、このような自分たちを「ケチ」だとは思わない。必要とあれば、資金の投入を惜しまないからだ。「冬の長期休暇を利用して家族と共に日本へ旅行するつもりだ。使うときは使うが、無駄な消費を避けながら貯金を増やし、後々余裕ある生活をしようというのが私の信念」と話した。

■397世代、最高の価値は財テク

 20代で通貨危機を経験し、30代では不動産バブルの犠牲者となった「アングリー397世代(1970年代に生まれ90年代に大学に通った現在の30代)」は、過去のどんな世代よりも財テクに夢中だ。ハナ銀行ゴールドクラブでセンター長を務めるカン・ジヒョン氏は「財テクブームが起こり始めた2000年代初めは、397世代が社会進出し始めた時期と一致する」と話す。

 第一企画が行った「ライフスタイル調査」によると、30代は財テク関連項目で「そうだ」と答えた人の割合が、全ての年齢層の中で最も高かった。「私は財テクをしている」という項目で33%「借り入れを頻繁に活用することも財テクだ」という項目でも33%と、高い割合を示した。第一企画コミュニケーション研究所でディレクターを務めるパク・ソヨン氏は「30代は多くの分野のうち、特に財テク部門で“そうだ”と答えた率が高かった。これまでの世代と比べると、お金に最も多くの関心を持っている世代ということができる」と説明した。

 また、397世代は貯金の額も40代より多い。統計庁によると、昨年30代の家計の月平均貯金額は75万ウォン(約5万4700円)と、40代(66万ウォン=約4万8200円)より9万ウォン(約6500円)も多かった。仮処分所得に占める貯金の割合も、30代が23.3%と40代(19.2%)よりも高かった。

■不要な消費を減らす合理的な選択

 財テクをうまくこなすためには、基本的に不要な物を買ってはならない。397世代の消費行動は、非常に几帳面で実用的だ。LG経済研究院が昨年1400人を対象に調査した結果、「買い物をする前に、買う品目と価格をあらかじめ決める」「家の大きさよりは構造と利便性を重視する」という項目で、30代はそれぞれ51%と59%が「そうだ」と答えた。この割合は全ての年齢層の中で最も高い。

 だからといって、30代が「ケチ」な生き方ばかりをしているというわけではない。使うときは使うのだ。アウトレット売り場で安い服を買い、貯めた資金で電子機器を最新モデルに買い替えるといったやり方だ。ベイン・アンド・カンパニー・コリアのシン・ギョンジャ取締役は「最低価格の品物と高価な品物を同時に消費する“U字形”消費パターンが増えているが、その主役を担うのが397世代」と評価した。ギリギリの生活を送る分、ブランドや外車といった自己満足できる分野には惜しまず資金を投入するというわけだ。

 LG経済研究院でチーフ研究員を務めるパク・ジョンヒョン氏は「大量生産と大量消費に慣れてしまったこれまでの世代と異なり、397世代は人目を気にせず、自分の欲望に向かって突き進んでいく、特化された消費階層」と分析した。



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