2013年3月31日日曜日

■抗日ドラマは「自らを馬鹿にする内容」=中国版ツイッター


抗日ドラマは「自らを馬鹿にする内容」=中国版ツイッター
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0329&f=national_0329_036.shtml
2013/03/29(金) 18:07

 中国の大手ポータルサイト新浪網の報道部門「新浪新聞」は、同メディアが運営する中国版ツイッターの「新浪微博」のアカウントに、「抗日ドラマ」を批判する文章を掲載した。寄せられたコメントも多くは、「抗日ドラマ」を批判する内容だ。

 「抗日ドラマ」は主に、中国に攻め込んだ日本人に対する、中国共産党などの抵抗を題材にしたドラマだ。本来は「歴史ドラマ」であるはずだが、最近は「荒唐無稽(こうとうむけい)」な作品が多すぎるとして、問題になっている。

 「新浪新聞」は中国共産党の機関紙、人民日報が掲載した「抗日ドラマ批判」を紹介。人民日報は、抗日ドラマ中で中国人の女性兵士が矢を数本射ただけで日本兵数十人を倒したことなどを取り上げ「義和団の古い夢を再現」などと批判した。

 義和団は19世紀末に山東省で発生した宗教的色彩の強い結社で、キリスト教と西洋人に敵対心を燃やした。義和拳という武術を学び、「神が乗り移った者は、銃弾すら跳ね返す不死身の体になる」などと信じた。義和団は大規模な反乱を起こし、外国勢力を滅ぼそうとしたが、日本やロシアなど列強8カ国の軍に鎮圧された。

 人民日報は、抗日ドラマにおける“中国人のありえない活躍”を、現実を見誤らせるものとして批判。新浪新聞はネットユーザーの声として、「(中国に)神のような戦士がいるのに、日本軍は8年間も頑張った」と、抗日ドラマの「矛盾点」を指摘した。

 抗日ドラマでは歴史を尊重せず、日本人を馬鹿にする描写が多いが、「同時に、自分たちを馬鹿にしていることに気づいていない」と、それほどまでにおろかな日本人に長年にわたって痛めつけられていたとはどのようなことか考えない、制作側や視聴者の安直さを指摘した。

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  「新浪新聞」のつぶやきに寄せられたコメントも、多くは「抗日ドラマ」を批判するものだ。「永遠に美しい夢の中、泡のような自信とともにね」と、歴史のもとづくようでいて、実際には中国人の虚栄心をくすぐる夢の世界だとの指摘がある

 「映像作品は映像作品なんだよ」と、歴史との乖離(かいり)は容認するユーザーもいるが、一方では「歴史を尊重しないドラマが多い!」とする怒りの意見もある。

 「当時、中国にいた日本の兵力は50万だろ? 50万対2億。どういうことなんだ?」との書き込みもある。

 日中戦争当時、満州などを除く、いわゆる中国内地にいた日本陸軍の兵力は、1940年の約68万人から次第に増加し、45年には100万人を突破していた。同書き込みの日本の兵力と、中国側の「2億人」という数字については分からない面もあるが、「圧倒的多数だった中国側が、極めて少なかった日本軍を追い出せなかった」という指摘であり、「抗日ドラマ」の虚構性を指摘したものと考えてよいだろう。

 「そういうドラマは基本的に見ないよ。見るならアニメだね」との書き込みもあった。中国で、日本製のアニメの評価は極めて高い。「抗日ドラマ」は見ないでアニメを見るというのは、かなりの皮肉をこめた意思表明かもしれない。



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