■祭りの文化 中国に発信を 外国人が考える観光振興策

祭りの文化 中国に発信を　外国人が考える観光振興策
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2012/1/28 2:00　日経Ｗｅｂ

　国宝・重要文化財の保有が国内で最も多いなど観光資源に恵まれた関西。外国人の目から見ても、様々な魅力に満ちているという。日本人が見落としている関西の魅力や世界に売り出すための課題をジャパンホリデートラベル社長の呉●（火へんに日の下に立）康氏に聞いた。

　当社の顧客は中国人の訪日観光客が大半を占める。関西の祭りを海外に売り込むことが中国人誘致に効果的だと考える。祭りを通じ街全体や日本文化を知り、好きになってもらうことができるからだ。大阪では天神祭などがある。中国人はにぎやかな場所が好きだ。似たような祭りが中国にないのも魅力に映る。

　北海道の例に見るように、自然の景観の良さやリゾート地の魅力を訴求することも重要だ。和歌山県の白浜や、兵庫県の六甲山人工スキー場がその一例だ。

　景観を楽しむことは観光客の心に直接的に訴える。関西では外国人向け観光で開拓が遅れている分野だろう。北海道や沖縄だけでなく、関西でも景観やレジャーを楽しめると伝えるべきだ。

　官民一体となり、観光客を呼び込むきっかけをつくることは大切だ。ただ、外国人客の誘致に新規投資が必要とは限らない。祭りなどお金がかからない観光資源をもっと生かすべきだと思う。

　自治体などはタイや米国のハワイなど観光で成功した事例を研究し、費用対効果をしっかり検証して観光客の誘致に動くことが求められる。