2012年7月16日月曜日

■新幹線vs格安航空…旅客争奪戦が過熱


新幹線vs格安航空…旅客争奪戦が過熱
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120716/biz12071600380000-n1.htm
2012.7.16 00:33

 夏の本格到来を前に、新幹線と航空機の旅客争奪戦が過熱し始めた。今年になって相次いで開業した格安航空会社(LCC)が人気を集め、昨年3月に始まった山陽、九州新幹線の相互直通運転効果が薄れかねないためだ。危機感を募らせたJR西日本はサービス向上策などで、魅力アップを図っている。

 航空機は価格面だけでなく、便数などの面でも対新幹線で劣勢に立ちやすかった。しかし、今年になって相次いで立ち上がったLCCは、価格面で圧倒的優位に立った。全日本空輸などが出資し、関空を拠点にするピーチ・アビエーションは鹿児島までのフライトが4290円からと、最安価格が新幹線の2割程度になっている。

 この安さが奏功し、今年のゴールデンウイーク(GW、4月27日~5月6日)の乗客総数は3万5963人、搭乗率は90・8%と絶好調だった。今夏は、関空-長崎線で3~5人のグループ客を対象に、最低料金(1人片道3590円)を30%オフで購入できるキャンペーンを今月27日まで展開。搭乗期間は10月27日までで「予約は好調」(広報担当)という。

 LCCでは、日本航空などが出資するジェットスター・ジャパンも今月3日から国内線を就航。8月24日からはピーチが就航している関空-新千歳線、関空-福岡線でも運航を始める。

 一方、山陽・九州新幹線の相互直通運転はこれまでのところ好調を維持している。JR西によると、直通運転開始後の新幹線の旅客占有率(シェア)は大阪-熊本が3割から6割に、大阪-鹿児島は1割から4割に激増した。今年のGWも、本州-九州間の新幹線利用客は昨年比9%増の約71万9千人に上っている。

 好調は今も続き、6月以降の利用客は前年同期を上回っているが、JR西の真鍋精志社長は「(LCCの影響は)今後、少なからず出る」と警戒。相互直通運転の開業効果は「時間がたつにつれて薄れる」(関係者)とみられている。このため、携帯電話がつながりにくかった大阪-博多間のトンネルでアンテナを設置するなど、サービスの強化でLCCを突き放したい考えだ。



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