2012年8月6日月曜日

■外国人客急増、首都圏でホテル8000室不足


外国人客急増、首都圏でホテル8000室不足
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/08/06/2012080601283.html
2012/08/06 12:43 朝鮮日報

 韓国を訪れる外国人観光客が月間100万人を突破したものの、宿泊施設が著しく不足しているとの指摘が出ている。

 昨年韓国を訪れた外国人観光客の80%が首都圏を訪れ、3万6000室の客室が必要とされたが、実際には約8000室が不足した。文化体育観光部(省に相当)は「金融危機が終わった2009年以降、外国人観光客の数は年平均10%以上の増加を示しているが、宿泊施設の増加は年3-4%にとどまっている」と説明した。

 韓国観光公社によると、ソウルのホテル客室数は2万4308室で、東京(12万4000室)の5分の1にすぎない。シンガポール(4万7000室)、ニューヨーク(8万6230室)、ロンドン(11万1000室)などと比べても極めて少ない。このため、急増する中国人観光客の一部は、韓国ではなく、東南アジアや日本などに行き先を変更しているという。

 ソウルで宿泊施設が不足しているため、外国人観光客は郊外の松炭、議政府、光明、仁川などにあるホテルやモーテルに宿泊し、観光に出掛けている。韓国観光協会中央会のイム・ジェチョル広報室長は「首都圏でホテルが見つからず、(遠距離の)清州、大田に泊まるケースもある。午前7時ごろに出発し、2時間かけてソウルに来て観光して回り、夜には宿泊先に戻る。移動だけで3-4時間かかる計算だ」と話した。

 特に中国人観光客が好む中・低価格の宿泊施設が不足している。旅行業界は「1泊35万ウォン(約2万4000円)のソウル都心部の高級ホテルと7万-10万ウォン(約4900-6900円)の郊外のホテルを比べると、中国人観光客の多くは後者を選ぶ。しかし、宿泊施設からソウル市内の観光地まではかなり距離があるため不満が出やすい」と指摘した。外国人は地理が分からないため、バスで京畿道内を行ったり来たりし、ショッピングモールに立ち寄るなどして、不満をかわしているのが実情だという。

 先月3泊4日の日程で韓国を訪れた中国人男性Cさん(30)は、知り合いから紹介された韓国の大学生のワンルームに1日8万ウォン(約5500円)でホームステイした。Cさんは「ソウル市内で1泊20万ウォン(約1万3800円)以下の宿泊施設を探すのは難しい。韓国に留学した友人から『ソウル近郊に泊まれば、移動時間が無駄だ』という話を聞き、結局ホームステイすることにした」と話した。

 ソウル中心部の明洞でホテルを経営する関係者は「明洞のような観光名所には低・中価格のホテルがないため、外国人観光客が不便を感じるケースが多い。外国人の大半は韓流人気で韓国を訪れるが、不便さから反感が生じるケースも少なくない」と述べた。とりわけ週末は渋滞に巻き込まれ、不満がさらに高まる。

 ソウルなどでは、外国人観光客が殺到する5-6月、8-10月には、3-4カ月前に予約しなければ、空室を確保できない。ハナツアーの関係者は「最近は繁忙期とは関係なく、慢性的なホテル不足で、外国人客を受け入れられないケースも多い」と説明した。同社の場合、格安ホテルを確保するため、ソウル仁寺洞の「クァンフンビル」を260室規模のホテルに改装し、11月にオープンする計画だ。

 韓国観光協会のキム・ギョンスク首席副会長は「5-10年後の観光客増加に対する中長期的な分析に基づき、宿泊施設を拡充すべきだ」と訴えた。



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