2012年8月20日月曜日

■「観光の顔」破綻に戸惑い


「観光の顔」破綻に戸惑い
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20120817-OYT8T01656.htm
(2012年8月18日  読売新聞)

 十和田湖観光の顔ともいえる遊覧船事業が民事再生法の適用申請に追い込まれたことに、地元では驚きや戸惑いの声が上がった。

 「少しずつ盛り返していこうという時だけに残念でならない。市として誘客策を講じていくので、いいスポンサーを見つけてほしい」。地元の十和田市の小山田久市長は驚いた様子で語った。

 小山田市長が会長を務める十和田湖国立公園協会は7月、震災後に落ち込んだ客足を呼び戻そうと、誘客活動のテコ入れに乗り出したばかり。市の補助金などを原資に5000円分の宿泊割引券が500人に当たるなどのキャンペーンを展開してきた。

 県のまとめでは、十和田湖を含む周辺地域への観光客は減少傾向にある。東北新幹線・八戸駅が開業した翌年の2003年の約334万人に比べ、10年は約234万人まで落ち込んだ。震災があった11年の客数は明らかになっていないが、地元関係者は「200万人を切ったのは確実」と打ち明ける。

 市観光協会の桜田一雅専務理事は「仮に遊覧船がなくなれば、観光客は十和田湖に来ても何もすることがない。ますます客足が遠のきかねない」と危機感をにじませる。

 同じく十和田湖で遊覧船を運航する十和田観光電鉄(十和田市)によると、今年4~7月の乗船客数は2社合わせて約4万8000人。震災前の7割の水準にとどまっているが、同社経営企画室の柳下浩部長は「経営の足かせになるような状況ではなく、現時点では今の態勢を維持していく」と冷静に受け止める。



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