2012年10月10日水曜日

■中国での日本車販売、9月に激減-6割減のメーカーも


中国での日本車販売、9月に激減-6割減のメーカーも
http://jp.wsj.com/Business-Companies/Autos/node_526723
2012年 10月 10日  7:24 JST

 【東京】日本の自動車メーカー各社が9日発表した中国での9月の販売台数は、前年同月比35~62.9%減と、そろって大幅な減少となった。この結果、世界最大の自動車市場で勢いが削(そ)がれる恐れが生じており、通年目標の達成が難しい状況になってきた。

 上位3社のトヨタ自動車と日産自動車は、尖閣諸島の領有権をめぐる日中対立にともなって発生した過激な反日デモのあおりで、9月の中国販売が激減したことを明らかにした。

 国際協力銀行の奥田碩総裁(元トヨタ自動車会長)は、両国間の政治的対立が日本経済に暗い影を投げかけていることに対して戸惑いをあらわにした。

 今週東京で始まった国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会の関連行事に出席した同氏は記者会見で、日中関係が悪化していることに日本の経済界が大いに困惑しているとの見方を示した。

 中国政府と日本政府が対峙(たいじ)する政治的緊張が続いている結果、トヨタ自動車と日産自動車、ホンダは先月、中国にある工場の操業を一時停止した。そして、生産は現在も危機前の正常な水準まで回復していない。日産は工場の操業に関して、需要の変化をみて柔軟に対応していくとの考えを示している。

 多くの業界専門家は販売台数の減少について、長続きはしないと思われる反日感情の過熱化が反映されたとみているが、日中関係の緊張が高まる前の7月時点で計17.8%だった上位3社の中国市場シェアへの影響が今後も続く可能性もある。

 マッコーリーキャピタル証券会社の香港駐在アナリスト、ジャネット・ルイス氏は「日本企業はいずれ巻き返すとみているが、獲得できたかもしれない潜在顧客層の(心が無意識に日本製品に向かう)マインドシェアについては、回復できない可能性がある」と分析する。

 トヨタは先月の中国販売台数について、前年同期比48.9%減の約4万4100台となり、前月比でも41.3%減少したと発表した。一方、今年これまでの9カ月の販売台数合計は前年同期比4.6%増の64万200台となった。ただ、1月に発表した100万台という目標はほぼ断念している。

 トヨタの広報担当者ディオン・コーベット氏は「引き続き目標達成に向けた努力していくが、現況を考えると、達成が難しいと認識している」と述べた。



9月の販売台数と前年同月比の減少率

 国内2位の日産は前年同月比35.3%減および前月比20.1%減の7万6066台だった。ホンダは前年同月の5万7024台から40.5%減の3万3931台。前月の5万7003台(前年同月比15%増)からも40.5%減少した。

 日本車需要の落ち込みは、強い反日感情を持つ一部の中国人の間で広がった嫌悪感の他、政治的な動機からでなく、反日デモの標的になるのを恐れた人々の警戒感も反映されているようだ。中国各地でデモが多発した先月、陝西省西安市で日本車を運転していた中国人の男性がデモ参加者から暴行を受け、体の一部がまひ状態になるという事件が起き、大きく注目された。

 中国の検索最大手、百度の部門マネジャーとして勤務していた中国人は、日中関係がまた悪化すれば、日本車本体だけでなく、その所有者も被害にあうだろうと指摘し、「今、日本車の購入は危険なので、非常に安くなければ買わない」と語った。

 一方、中国のミニブログサービス「新浪微博」上では、日本車の購入リスクが活発に議論されている。

 広東省深セン市のあるユーザーは「日本車にお買い得感はなくなっている。(車購入の)選択肢は他にもある。中国車でさえ追い付いてきている」と書き込んだ。

 これに対して、有名なブロガーでプロのラリーレーサーでもある韓寒氏は先月、日本車を購入した中国人を擁護する投稿を寄せた。

 「中国領土の領有権を主張する日本を支持して、日本車を買う人などいない。手ごろな価格で燃費が良く、修理も楽だから買うのだ」と同氏は主張した。

 日本メーカーの苦境から恩恵を受けているは韓国メーカーだ。現代自動車とその系列の起亜自動車は8日、9月の中国での月間販売台数が過去最高になったと発表、その要因の一つとして反日感情を挙げた。両社合わせた販売台数は現地向け新型車に対する好調な需要に支えられ、前年同月比9.5%増の12万7827台を記録した。

 トヨタ、日産、ホンダの上位3社以外でも中国での販売台数減少顕著だった。スズキが発表した販売台数は前年同月比42.5%減の1万6020台だった。一方、マツダと三菱自動車も先週、販売台数の減少を明らかにした。

 三菱自動車が5日発表した販売台数は2340台と、前年同月比62.9%の落ち込みとなり、前月の3495台からも33%減少した。また、マツダは前年同月比35%減の1万3258台と、前月の1万6539台から20%減となった。

記者: Chester Dawson、Yoshio Takahashi




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