2013年3月1日金曜日

■スマホは人間をばかにする?


スマホは人間をばかにする?
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2013年 2月 28日 18:34 JST By STERLING WONG

 【ニューヨーク】スマートフォンの登場でわれわれは頭が悪くなっている、という考え方は新しいものではない。

 アイフォーンやサムスン電子の「ギャラクシー」シリーズをはじめとする基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載の携帯電話が普及するなか、常に着信をチェックせずにいられないスマホ中毒によって、われわれの脳がいかにダメージを受ける可能性があるかについて、多くの論文が発表されている。

 ただし、スマホが神経機能に悪影響を及ぼすことを示す確たる証拠はない。むしろ研究者が指摘しているのは、ブラックベリーなどのスマホの画面を常にチェックしたり、夕食を食べながらフェイスブックの情報を更新したりしなければならないことによって、われわれが考えの浅い人物、そして、感情の希薄なゾンビと化しつつあることだ。

 「画面を常に見つめていることによって、人から遠ざかり、それが受動的な感情のはけ口となって世間と関わる必要がなくなっていく」。英ランカスター大学のケアリー・クーパー教授は英大衆紙ザ・サンにこう語った。さらに「テレビのように、照明によって引き込み、神経を鈍化させていく」と指摘した。

 今や「スマート化」は家庭や職場のさまざまな機器に拡大しており、そうした技術がもたらす影響に対する新たな懸念が研究者の間で議論され始めている。それは、自発的な決断能力が脅かされかねないというものだ。

 社会科学者で、技術で全てを解決しようとする考え方が社会に及ぼす影響について記した『To Save Everything, Click Here: The Folly of Technological Solutionism』(近刊予定)の著者でもあるエフゲニー・モロゾフ氏は、「スマート」テクノロジーの最も憂慮すべき点は、当初はわれわれの生活を向上させることを目的としていたにもかかわらず、最終的にわれわれの生活を乗っ取りかねないことだ、と主張する。

 モロゾフ氏はウォール・ストリート・ジャーナルへの最近の寄稿で、「小さなロボットが台所カウンター上でルッコラはゆでたニンジンとは合わないと教えてくれる」ような「スマート」キッチンを例に挙げ、そのような発明は基本的に料理に関する創造力を破壊することになる、と強調している。



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