2013年3月24日日曜日

■クルーズ専用埠頭がない韓国、豪華客船が貨物埠頭に


クルーズ専用埠頭がない韓国、豪華客船が貨物埠頭に
http://japanese.joins.com/article/647/169647.html?servcode=400&sectcode=400
2013年03月22日12時00分 [ⓒ 中央日報]

   21日午前11時、仁川(インチョン)北港東部埠頭。イタリアのクルーズ船舶コスタビクトリア号(7万5000トン)が接岸するとすぐに埠頭では打楽器公演などの歓迎行事が繰り広げられた。1900人超の乗客中1850人以上は上海から乗船した中国人観光客だった。彼らは観光バス60台余りに分かれて乗ってソウルの明洞(ミョンドン)、江南(カンナム)などへ日帰り観光に出かけた。

  しかし超豪華遊覧船がいかりを下ろしたところは、旅客埠頭ではなく、荒涼な風景の広がる貨物埠頭であった。この日も埠頭片側には原木の山、亜鉛の塊、建築用H形鋼、鉄板などが積まれていた。観光客を乗せたバスは輸入貨物の野積み場と未開発状態の港湾背後の土地を通過してソウルへと向かった。クルーズ専用埠頭がないために生じた、どこかぎこちない風景だった。

  今年に入って仁川港に入ってくるクルーズ船舶が急増している。中国人観光客を大勢乗せたクルーズ船が2、3日間隔で仁川港に入ってくる。13日には仁川内の第1埠頭にクルーズ船2隻が並んで停泊しているという珍しい風景が見られた。仁川港開港以来初めての出来事だった。7月からは“タイタニック”号(4万6000トン)の3倍規模にあたるロイヤルカリビアンボイジャー号と同マリナー号(それぞれ13万8000トン)が計10回、仁川港を訪れる予定であり期待を集めている。これらクルーズ船は3つの階にオープンレストランや劇場、ミニゴルフ場、アイスリンクまで備えている。

  現在の傾向のまま行けば今年一年に仁川港に入ってくるクルーズ船の寄港回数は110回に達するとの見通し。昨年実績の10倍を軽く超える数値だ。仁川に入ってくるクルーズ船観光客も当初予想した8万人よりはるかに多い12万人に達するものと見られる。観光業界では上海~済州(チェジュ)~仁川~上海航路であるコスタビクトリア号(乗船客2100人、乗務員750人)の場合、お金を多く使う中国人観光客が大部分なので付加価値が最大10億ウォン(約8500万円)に届くと見ている。 キム・チュンソン仁川港湾公社社長は「世界のクルーズ船観光市場が東北アジアから急激に移動しているところに仁川港と中国の主な都市の間のクルーズ船アクセスが優れるため」と話した。

  だが、仁川港の観光インフラは劣悪だ。今のように貨物埠頭に停泊するようなレベルでは仁川港に12時間程度立ち寄る程度に終わってしまう。このためせっかく訪れた中国人観光客がショッピングなどに消費する金額にも制限がともなうほかない。付加価値が大きい母港(新規乗客が乗り、旅行を終えた乗客が下船する港)のサービスは考えも及ばない。 クルーズ船観光業者のA代理(32、女性)「仁川港が、日帰り寄港の境遇から抜け出すには仁川国際旅客ターミナル建設が完工する2016年まで待たなければならない」と話した。



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