■沖縄‥アジア物流・観光拠点に。

沖縄‥アジア物流・観光拠点に
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201201070072.html
'12/1/7　中国新聞

　沖縄振興法案、全容判明　今後10年間にわたる沖縄県の産業振興策の指針となる新たな沖縄振興特別措置法案の原案全容が６日、判明した。中国や東南アジアに近い地理的優位を生かし、県内に国際物流や観光の拠点となる地域を指定。税の減免措置を適用すると明記すると同時に、こうした地域指定を含む「沖縄振興計画」策定を県知事が担うと初めて規定した。

　現行の特措法が３月末で切れるため、新法は２０１２年度から適用。政府側には沖縄経済の育成に加え、仲井真弘多なかいま・ひろかず知事が求める県主導の振興策づくりを支援し、米軍普天間飛行場（宜野湾市）移設問題打開の糸口を探る思惑がある。

　法案は約１２０条で構成。政府は今月下旬召集の通常国会に提出し、３月中の成立を期す。新振興計画は夏ごろ決める。

　法案によると、知事の申請に基づいて国が指定する「国際物流拠点産業集積地域」の事業者に対し、国や県は税の特例措置や事業手数料の軽減措置を適用し、資金援助に努める義務も負う。

　政府関係者によると、那覇空港や那覇港の周辺一帯が想定され、将来的には中国やタイ、香港、台湾と日本を結ぶ産業拠点になることを見込む。

　観光振興策としては、高い国際競争力を持つ観光地にするために知事が指定した「観光地形成促進地域」の事業者が税減免や資金援助などが受けられるとした。

　ほかに(1)外国人観光客増加に向けた通訳の育成促進(2)沖縄独特の建築技術に関する研究開発や人材育成(3)全国的にも高い待機児童数解消のための保育施設増設―などが盛り込まれた。

　使途の自由度が高い沖縄一括交付金制度についても法案に記述する。