2012年3月25日日曜日

■四国「歩く」で観光誘客 遍路道など、振興組織結成へ


四国「歩く」で観光誘客 遍路道など、振興組織結成へ
2012/3/24 6:03 日経Web

 四国4県などで組織する四国ツーリズム創造機構は4月をめどに、各県の団体、企業に呼びかけて「四国のみち推進連合」を結成する。環境省がかつて整備し現在は各県で維持管理する四国自然歩道をはじめ、八十八カ所霊場を巡る遍路道など「歩き道」に焦点をあてて観光客誘致を促進。韓国のトレッキング団体との交流も進め、海外からの客も増やしていく方針だ。

 四国のみち推進連合はトレッキング客を中心に四国への集客を促すことを目標とする。国が1981年から89年にかけて整備した四国自然歩道、霊場を回る遍路道などの集客策で連携する。
 同機構によると、四国各県のほか、いずれも特定非営利活動法人(NPO法人)の「遍路とおもてなしのネットワーク」「四国NETT」「ループ88四国」など遍路文化を発信したり、アウトドア活動を支援したりする団体が参加する。このほか、アウトドア関連企業や四国全体の活性化に積極的な企業などにも呼びかけている。

 四国自然歩道は徳島県鳴門市を起点に四国を一周できる長距離遊歩道で全長1500キロを超える。「渦潮の見えるみち」(徳島県、12キロ)、「鯨の見えるみち」(高知県、9.7キロ)、「宇和文化の里とへんろみち」(愛媛県、11.3キロ)、「五色台のへんろみち」(香川県、17.2キロ)など各県に24~38のコースが設定されている。

 各県の全コースを踏破すると県ごとに認定証が交付される。管理運営は各県が担当しているが「四国全体の資源としての捉え方が弱いほか、整備から時間が経過して認知度が低下している」という。

 四国では従来八十八カ所を巡礼する遍路道が1300キロあり「歩くというコンセプトではメッカのような場所」(同機構)。歩いて巡礼する「歩き遍路」は1年間に約5000人に上る。四国全体の観光資源として捉えて「歩きなら四国へ」といったPRを各種ウオーキング愛好団体や企業の賛同を得ながら進める。

 このほか同機構は発足した2009年から韓国・済州島のトレッキング団体「済州オルレ」との交流を実施。今後も交流を進めることで、韓国からの歩きをテーマにした観光客誘致を狙う。



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