2012年3月26日月曜日

■当局が廃油を無料回収…飲食店が抵抗「売れるのに!」=河南


当局が廃油を無料回収…飲食店が抵抗「売れるのに!」=河南
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0326&f=national_0326_058.shtml
2012/03/26(月) 15:29
 
 河南省鄭州市は2011年、飲食店からの廃油混じりの汚水の無料回収事業を制度化したが、飲食店の「集団抵抗」に遭遇している。「買い取りに来る業者がいるのに、タダで渡すわけにはいかない」との理由だ。行政が無料回収を行うのは、食用に加工される、いわゆる「下水油」の供給源を絶つなどの目的。買い取り業者の廃油などの「使い道」はよく分からないという。中国広播網が報じた。

 汚水や生ごみなどから抽出した油は、中国で「地溝油(ディーゴウヨウ)」と呼ばれる。「下水油」の意だ。かなりの「ハイテク」で加工されており、正規の「食用油」と見分けにくい場合もあるが、加熱や酸化により油分子の化学変化で、発癌性(はつがんせい)なども懸念される「毒油」だ。

 鄭州市では、「下水油」の供給源を絶ち、垂れ流された場合の環境負荷も低減する「一石二鳥」の方策として、2011年に飲食店からの汚水・廃水の無料回収事業を制度化した。バイオ・ディーゼル油の原料する企業に正規の許可を与え、無料回収させる方法だ。

 ところが、飲食店経営者の抵抗が発生。経営者が徒党を組んで「集団抵抗」したり、回収員が殴られるケースも発生している。

 飲食店の多くは個人営業の「汚水・廃油回収業者」と契約を結んでいる。“汚水の下取り価格”は1トン当たり3000-5000元(約3万9000-6万6000日本円)という。

 飲食店主は「汚水の使い道」には関心を持っておらず、とにかく現金が手に入れられればよいと考えている。

 当局は「汚水の使い道」を掌握できていない。市政府食品安全弁公室の幹部は「バイオ・ディーゼル油やせっけんなどに利用されるなら、正常な資源の再利用だ。少なくとも危害はない」、「もし、秘密の加工場で“食用油”が作られるなら、加工場を取り締まらねばならない」と述べた。

 鄭州市内の飲食店は1万2000軒以上あり、排出される汚水は年間で3万トン以上と見積もられている。うち95%以上は「個人営業の処理業者」に売られている。飲食店の汚水処理はすでに「産業化」しており、危険な「下水油」を市場に送り出しつづけているという。




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