2012年3月25日日曜日

■「金沢おでん」で地域活性 香林坊アトリオ 6店が自慢の味披露=石川


■「金沢おでん」で地域活性 香林坊アトリオ 6店が自慢の味披露=石川
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20120319/CK2012031902000120.html
2012年3月19日 中日新聞

 庶民の味として親しまれている「金沢おでん」が楽しめる催しが十八日、金沢市の香林坊アトリオであった。おでんを通じて地域を活性化しようと金沢中心商店街まちづくり協議会が初めて開いた。

 金沢おでんは、深いだしの味わいと、加賀れんこんや車麩(くるまぶ)など地元産の食材を使った具が特徴。協議会によると、金沢市内では、おでんを扱う店が多くあり、国内有数の密集度という。
 会場には、片町や香林坊周辺の六店が集まり、自慢の味を披露した。五百円で四~七点を手軽に楽しめることもあり、行列ができ、売り切れになってしまう店も続出。湯気の中、卵や大根などをおいしそうに若者らがほおばっていた。

 金沢市久安の釜土愛美さん(21)は「少し塩味の利いただしが具にしみていておいしかった」と笑顔を見せた。

 催しは、「金沢おでんサミット」(三十一日まで)の開始イベントとして開催。三十三店のうち、二店舗を回ると豪華賞品が当たるポイントラリーを繰り広げる。




■幸福行(こうふくいき) おでん屋=静岡http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/hanae/list/2012/CK2012022302000128.html?ref=related
2012年2月23日 中日新聞

 おでん小路という横丁には、16軒ほどの店が向かい合わせに並んでいた。その中の1軒、「幸福(こうふく)」へ行美(いくみ)が入ったときだ。女将の福子だけが、ぼんやり座っていた。

 「女将さん、どうなさったの?」

 「風邪がね、ちっともよくならなくて…年かねぇ」と、立ち上がろうとしたら、ふらっと倒れ込みそうになった。

 「座っていてください。お手伝いしますから」

 「そお、ありがとう」と、福子が座り込んだ。

 行美は、会社の上司に連れられて来て以来、ここに足しげく通っている。

 「幸福」のおでんを初めて食べたとき、行美は懐かしい味だと思った。子どものころ、駄菓子屋で食べたおでんの味にそっくりだ。よくよく話を聞いてみると、先代の女将・幸(さち)に弟子入りした女性が、行美が通った駄菓子屋の主人だった。

 初めは、「幸(さち)」という名の店だった。福子が幸から店を譲られたとき、「あんたがこの店に入ってきたとき、この子だとぴんときた」と、言われた。店名を2人の名から、「幸福」としたそうだ。

 今日、行美は福子に転職の相談に乗ってもらいたかったのだが、それどころではなくなった。

 ちょっとの間に常連客がやって来て、おでん鍋を囲んだ。10ほどのカウンター席はすぐ埋まる。

 「行美ちゃん、まずビールね。おでんは黒はんぺんと牛筋に、なると」

 「おれも同じ」

 行美はビールの栓を抜き、コップを添えて出す。

 お客さんたちの中には、おでん鍋から勝手に選んでいる。

 行美のにわか女将も新鮮でいいと、お客さんが福子をからかった。

 「年増女将で悪うござんしたね」

 店中がどっと笑いに包まれた。みんなここで知り合った人ばかりだ。年齢も職種も違うが、おでんでつながっている。

 <こういう仕事もいいかもしれない>と、行美はおでんの湯気の向こうに未来を見た。




■香林坊で「金沢おでん屋台村」-33店参加「おでんサミット」PR
http://kanazawa.keizai.biz/headline/1752/
(2012年03月21日)金沢経済新聞

 金沢のファッションビル「香林坊アトリオ」の屋外広場(金沢市香林坊1)で3月18日、「金沢おでん屋台村」が開催され、来場者が香林坊・片町地区の6店の自慢の味を食べ比べた。

 「屋台村」は、同日から片町・香林坊・柿木畠・木倉町など同市中心部の飲食店33店で始まった食のイベント「金沢おでんサミット」のキックオフイベント。33店のうち、「あまつぼ」「おでん高砂」「のと味 たかちゃん」「おでん三幸犀川店」「みんなの家」「おでんよし坊」の6店が出店し、おでんの盛り合わせを1杯500円の均一価格で販売した。

 「あまつぼ」は「マグロやブリなど、刺し身用の新鮮な魚を使ったつみれ」や金沢特産の車麩(くるまふ)、レンコン団子などを用意し、「のと味 たかちゃん」は店主の出身地、珠洲で採れた野ブキと能登シイタケをわんの中央に据えた。「おでん三幸」はふんだんに加えた玉ネギで自然な甘みを出すなど、具材、味付けは各店各様。来場者は鍋の前に列を作って買い求め、家族や友人と共に熱々のおでんを頬張った。

 主催者側によると、同市内にはおでんを提供する店が250店以上あり、人口あたりの数では全国で最も多い。一部の店では地元の野菜や海産物を具材にし、「濃い口でもなく薄口でもない透き通ったうま口のだし」(金澤おでん嗜み会)で煮込んだおでんを「金沢おでん」と名付け、ブランド化を進めている。

 「金沢おでんサミット」の参加店の中には、中国料理店やバー、串カツの店もあり、主催者は「どんな創作おでんが出てくるか楽しみにしてほしい」と話している。「金沢おでんサミット」は3月31日まで。参加店は主催の金沢中心商店街まちづくり協議会(5タウンズ)のホームページで確認できる。



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